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第61話

 花は張り切っていた。  これからはお兄さんに命じられたように【活動】に勤しむのだから。  お兄さんのおかげで花は生きてるということを知れた。  お兄さんの命令は絶対だ。  花は今は少年のことを【お兄さん】呼んでいる。  ちなみに組織でのお兄さんの呼び名は【罠】だった。  組織の人達には捻りというものがない。  花は思う。  罠を仕掛けるのが少年の仕事だからだ、そのまますぎる。  花の呼び名も【花嫁】なのだし。  お兄さんがアルファを殺すことを教えてくれてから、花の世界は変わった。     アルファのために自分はいるのだと思ってた。  良いアルファに出会えることだけが最上の未来。  良いアルファの子供をうんで、幸せに。  それしかないのだと。  籠の中の鳥  でも、今。  籠が壊れて、外に羽ばたけるようになった鳥のよう。  アルファがいなくてもオメガは生きられることをお兄さんは教えてくれた。   「抑制剤は必要だがな、でも、抑制剤さえあれぱ、アルファは必要ない」  そんなこと、花は知らなかった。  子供を産みたくなかったなら産まなくてもいいってことも。  オメガは抑制剤を使っていれば妊娠しない。  アルファによって妊娠するもしないも決められていた。  アルファが孕ましたかったなら、好きな時に孕ませられるのがオメガだと思っていた。  快楽を教え込まれ、いつか子供を産むことを要求され、    アルファが抱くための、そしてアルファの子供を産むための道具だと自分でもそう思ってたから。  もう、子供を生まなくていいのは。  花にとって解放だった。  そして、お兄さんは外で生きるための方法もレクチャーしてくれた。  花は組織のベータ達とセックスしている。  これもオメガが外で生きる方法の一つ。  どうしても突き上げてくる性衝動をおさめるためにつかうのはアルファじゃなくてもいい。  抑制剤があるならベータでも十分なのだ。  お兄さんが「タク以外なら誰でも使っていい」と言ってくれたから。  とりあえず近場のベータを選んだ。  それに、お兄さんにディルドで犯されるのも好きだけど、もっと色々してみたかった。  気持ち良いことは大好き。  お兄さんはそのうち、アルファもくわせてやると言ってくれてるけど。  本当は花はお兄さんの疑似性器でしてもらいたかったけれど、【仕事】以外ではお兄さんはタクさん以外としないと決めているので仕方ないと思っている。  でも、花のを扱いたり、乳首を吸ったり、ディルドで犯してくれたりしてるので、花的には納得しているのだ。  だから組織に来てからは組織の人としてる。  したいと思った人の手を握って「したい」と言うだけでできる。  みんな喜んでしてくれる。    オメガとするのを怖がるのはタクさんだけだけど、タクさんとは絶対にしないから問題ない。  タクさんはお兄さんのモノだ。  アルファとしたとき程でも、お兄さんとする時程でもないけど、ベータとするのは楽しかった。  昨日もした。 お兄さんが買ってきてくれた可愛いワンピースに、組織の人、そのベータはひどく興奮していた。  背中のチャックを下ろしながら、細い花の背中にキスを落としながら、ワンピースをまくり上げ、胸をもみし抱いた。  少しだけあるオメガの胸の隆起がベータ達は大好きなのだ。  その先にある乳首になるともっと好きなことももう花は知ってる。  摘まんで回され、花は切なく鳴いた。  ベータは花の細い細い首をかじりながら、花の乳首を指で確かめるように楽しみ、手のひらで胸を揉み、息を荒げる。   堅くなったものが小さな尻にこすりつけられる。  幼い花の肉体に興奮してしまっているのだ。  幼いのに、大人よりもいやらしい身体に  「真っ白で・・・たまんねぇ」  ベータは呻く。    花がお兄さんにかってもらったワンピースを汚したくないと怒ったら、ちゃんと脱がせて畳んでくれたが、本当は着せたまましたかったのはもうわかってた。  花にある疑似性器。  花に男性器のように見えるそれがあることも、そのベータの興奮の原因で、だからこそ、花にワンピースを着たまま犯したかったのだ。  まだ幼いワンピースをきた少女に、男性器がついていて、しかもその肉体が大人以上にいやらしいというのが、ベータには倒錯的な興奮をもたらすらしい。     オメガは男でも女でもないのだけど。  ワンピースを脱がされ、下着の上から散々、疑似性器を楽しまれた。 「ほんとに。ついてる」  花の裸を前にして、そのベータはうっとりと呟いた。  花は外見的には少女のようだから。  同じオメガでも、あの少年よりはるかに少女めいていて、少女の服を着てるから。  もうすっかり勃起している、男性器に似た疑似性器の存在は淫靡だった。  そして、疑似性器の先からの滴りと、その下にあるオメガ本来の穴からの甘い液で下着は濡れて張りついて、どちらの性器の形も露わにしていた。  ペニスと。  オメガ独自のその孔と。  花の少女のような身体に、いやらしく立てた疑似性器の存在は淫らさを与えるだけだった。      「マジか・・・チンポあるのに・・・やらしいなんて・・・嘘だろ・・・」    初めてオメガを抱くらしいそのベータはうめいた  でも、震える指でどこよりも先にその疑似性器に触れてきた。  下着の中に手を突っ込んで。  そのベータは他人のペニスなんか触れたことがなかつた。  抱くなら女なはずだった。  でも。  オメガなら違う。  オメガのペニス、疑似性器は、自分の手を楽しませてくれる場所だともうわかっていたから。  クチュクチュ  もうすでに先からこぼれるもので濡れているその竿を、指で音をたてて扱かれるのを花は楽しみ、ベータもその手でそこを苛める楽しさを知る。  「ヤバい。やらしい。可愛い」    乳首を吸われながら、そう囁かれ疑似性器を弄られた。    花もベータのズボンをずらして、その細い指でベータの性器を指で楽しんだ。  「マジか・・・嘘・・・巧すぎるだろぉ」  ベータは余裕なく呻いた。   ベータの指は花のを弄るどころではなくなる  喘ぎ身体を震わすのはベータだ。  花は少年に教え込まれた淫らさを披露する。  それは小さな頃からアルファに教えられたことでもあった。  オメガの学習能力は高く、ベータよりも指先の感覚も鋭い。  花は指だけで、ベータのペニスを翻弄した。    花はセーブする。  早くイカせすぎないように。   お兄さんが言うとおり、ベータは上手に使わないといけないのだ。    「ボク、舐めて欲しい」  花は囁いた。  それはお願いではなく、命令なのだとわかっていた。  「チンポも咥えて欲しいし、孔も沢山舐めて欲しい」    花は指を動かし、囁くと、その指でイカせてほしいベータが涙目で頷く。  「可愛い」  花は笑って自分より20は年上のベータをイカせてやった。  指でされているだけなのに、ベータは泣きながら 射精する。  花はそのしぶきを顔に浴びた。  それをベータに花は舐めとらせた。  「じゃあ、して?」   花は下着をずらして脚を開き命令した。  ベータは飢えた獣のように、疑似性器にむしゃぶりついていく。  孔もたっぷりなめるだろう。  花はその舌を楽しむ。  悪くない。  支配してするセックスは良かった。  殺さないていどにその孔でベータの性器も楽しもう。  お兄さんの言うとおりだった。  ベータで十分楽しい。  アルファとのセックスではないものがある。  ベータでしっかりたのしんて。  いつかアルファも食い散らしてやる。  犯されるのではなく。  こっちが犯すのだ。  花はもっと深く咥えるようにベータに言い、その口の中を楽しんでいた。  これからは。  好きなベータを選んで喰いながら。  花も。  「活動」するのだ。  「全員殺してやる」  花もアルファを全て殺すことに。  大賛成だった。                

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