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第69話
可愛い可愛いオメガは、その夜も何度も何度も狂った。
柔らかい身体は触るだけで心地よく、いやらしい。
摘まめるほどに発達した乳首も、こなれた穴も。
愛せば愛する程、自分のための身体になっていく。
白面のアルファは自分のオメガが愛しくてたまらなかった。
執拗に背後から突き上げ、終わりを与えない。
そんな愛し方が好きだった。
前までは終わらない責めに許しを求めたオメガは、今では永遠に狂い続けてくれる。
「止めて」
と言われるのが嫌だった。
愛してるから。
「ダメ」
と言われるのが嫌だった。
愛してるから。
今は。
もうそんなこと言わない。
執拗に突いた。
前脚で柔らかい尻を持ち上げて。
腕はその柔らかな身体を楽しむために使うから。
突く度に痙攣する身体の柔らかさを手で楽しむ。
目を持たない白面のアルファの感覚は鋭い。
筋肉の震えや緊張も、視覚以上に楽しめる。
ひぎぃ
ひぎぃ
オメガは顔を歪めて叫び続ける。
歪んで正気をうしなう顔の、その醜さがどうしようもなか醜く、美しく、いやらしい。
壊れた蛇口みたいにもう勃起すらできない疑似性器から白濁を垂れ流し続けている
時折勢いよく、吹き出す。
白面のアルファが腹の奥を突くだけでなく抉り抜いた時には。
子供を宿すそこをまで尽き抜けたなら。
もう、嫌がらない。
全て受け入れてくれる。
完璧な愛がここにあった。
「子供ヲマタ産ンデクレ」
喉の皮膚を震わし発声しながら白面は言った。
可愛い子供達。
あれも自分の物だ。
産ませるのが好きだ。
「産むぅ・・・産むからぁ・・・頂戴・・・頂戴ィ!!!」
泣き叫ぶオメガが愛しかった。
もうなんたって欲しがる。
愛だ。これこそ愛だ。
今なオメガはよろこんで貫き殺されてくれるだろう。
ベータのように犯し殺しても。
このオメガを得てからは、ベータも他ねオメガも抱いたことはない。
だって。
愛している。
柔らかいからだを揉んで楽しんだ。
細身なのに柔らかいこんな身体は、オメガでないと有り得ない。
指の沈みこむ甘い柔らかさを愛した。
乱れ緊張する筋肉の動きを楽しんだ。
穴の締め付けも全てかこの身体の筋肉から連動していくのを。
乳首を摘まめば、腹筋が緊張して、内股もこわばる。
でも、尻は緩んで、穴が締まる。
もっともっと、と身体が欲しがるのを堪能した。
使い込んだ穴は白面の為だけの場所になっていて、どこもかしこも気持ちが良かった。
自分のためだけにあつらえたそこにするまで、そこを使い続けたからこその。
毎日そこで擦るから、そこが特別な場所になって、何度目かでそこ突くから、期待でその瞬間には締まって。
愛し続けたからこその。
毎日抱き続けたからこその、反応。
これが好きだった。
堪能した。
ぐひぃ
ぎひぃ
きしむような声。
脳か溶けてしまったオメガは、涎をたらして痙攣し続ける。
こうなった時だけの穴の甘さを知ることが出来るものがどれだけいるか。
愛の果てだ。
アルファは射精した。
子供を産ませるてために放った。
しばらく抑制剤は必要ない。
酷くせめるのをやっとやめて、優しく愛した。
ゆっくり動いて、溶かしていく。
子供みたいなに無邪気な顔になり、オメガはたゆたう。
水の中みたいに腕を広げて。
腰だけはイヤらしく揺れて、穴は貪欲に搾り取ってくるけれど。
ふふっ
ふふふふふ
オメガは軽やかに笑った。
酷く責め抜かれたことなど知らないように。
ああ、やっぱり可愛い。
愛しい。
体位を変えて向き合った。
切り口のような口が開いて、長い長い、それ自体が蛇のような、そう【蛇の舌】に似た【舌】ではなく、【蛇】そのものに【似た舌】がその口から現れる。
夢見るように開かれた、オメガの濡れた唇に向かって舌は伸びていき、太く厚いそれはオメガの口の中を犯していくのだった。
うぐっ
くふっ
オメガは苦しげに呻くが、でも、その目は夢見るようで。
喉を犯されることにさえ、快感を得ているのだとわかる。
また、精液が吹き出した。
喉と中の両方でイったのだ。
オメガは幸せそうだった。
オメガはもう苦しんでいなかった。
全てを快楽として受け入れていた。
これだけが全て。
これだけが。
快楽だけ
快楽だけでいい。
それだけになれた。
だからもう気持ちいいだけ。
オメガは自分か淫らに動き始める。
さらなる快楽だけが自分を救う。
それしかわからないから。
「もっとぉ・・・もっとぉ・・・」
オメガは求め叫ぶ。
アルファの肉体を太ももで挟み込みながら、腰を揺すって深さを楽しみ、足の裏でアルファの腹を推すことで自分の体位を微妙に変えて、好むところへ導いた。
少しでも少しでも。
さらなる快楽をオメガは追う。
飢えきった獣のように
「オ前ハ、ソンナナニ私ガ欲シイノカ」
アルファは喜ぶ。
オメガのその貪欲さにアルファの巨大な陰険はさらにいきりたつ。
「クレテヤル・・・」
アルファの四足歩行をする生き物だからこその、巨大な尻が動いて、オメガを突き上げた。
グフゥッ
オメガは目を剥き、顎が外れるほど口をあけたが
声は出なかった。
白い柔らかな腹が、アルファの亀頭の形をくっきりうかびあがらせ、膨らんでいた。
ベータなら、腹が割れて亀頭が突き出していただろう。
でも、オメガはまた前から射精しながらイくのだ。
「私ガソンナニ欲シイノカ・・・?」
感情のわかりにくい歪な声が、それでも嬉しげに聞こえた。
「欲しいわけねぇだろーが。ワンパターンのヘタクソじゃねーか」
でも、あざ笑う声がそれを否定した。
誰も入ることが許されないこの場所に。
誰かが進入していた。
有り得ないそれにアルファは激怒した。
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