78 / 174

第78話

 「タキ・・・上手、かわいい」    花はタキの耳の穴を指でこすってあげる。  タキは口がふさがっているから、喉奥から声を漏らす。    花はタキが可愛いくて仕方がない。   お兄さんがタクさんが大好きなのとこれは同じだ、きっと。  花は擬似性器をタクにしゃぶらせてきた。  タキは一生懸命舐めていて、もうそれに胸がキュンとくる。  可愛いから、思わず頭を押さえつけて、タキの喉を犯した。  苦しそうな声が上がるけど、タキのアソコはガチガチに勃起しているし、もうタキは苦しいのを楽しめるようになってる。    喉でもちゃんとタキはイケるずだ。  「オレ・・・もう、普通に戻らない・・・」   そう泣いたのが三日前だ。  乳首だけで何度もイカせ、足の指でもイカせてあげた後。  普通ってなんなの?  と花は思う。    花にはこれが普通だ。  つまんないベータとセックスするより気持ちいいんだからタキは泣くことない。  まだ花に後ろの穴を犯されることにも抵抗があるらしいけど、花の孔でする時の方が怖がる。    後ろの良さがもっとわかったら、反対になるかもしれない。  ベータはややこしいから。  そこが可愛い。    花が小さな尻を顔に叩きつけるように動かし、タキは苦しそうに呻いた。  花は喉奥を楽しんだ。  そして、そこで放った。    タキはむせながら、それても一生懸命飲み干していた。    「可愛い・・・可愛い」  花はもうタキの頭を抱きしめてしまう。  タキはやっぱり犯されながらイっていて、ビクンビクンと身体を痙攣させていた。  「ご褒美」  花はタキに白い胸を差し出す。    タキは花の胸が大好きなのだ。  花もタキの乳首が大好きだけど。   開発すればするほど、タキの身体は可愛くなる。    タキは。  花の乳首を夢中で齧る。  可愛く手、愛しくて、花はその歯や唇に感じてしまう。    二人は庭の東屋でしていた。  タキの初めてを花がぜんぶ貰った場所だ。    花はここでするのが気に入っていた。  トキは家庭教師が勉強中だから問題ない。  「お母さんは?」  夢中で花の乳首を、しゃぶりかじりながらタキは聞く。  でも花がトキの後ろの穴に指を挿れたから、言葉が途切れた。  ああっ  んっ  はあっ  タキは喘ぐ。  後ろの感度が日に日に良くなってるのが、また可愛い。    「後ろは・・・後ろは・・・やめ」  タキが言う。  「前だと怖がるくせに。途中で泣くのは前の時じゃない」  花が言うとそれでも、タキは首をふる。    「わかった・・・前でしようね?」  花は優しく言った。  怖がって泣き出したら、後ろでしてやればいい。  どうせどっちも使うのだ。    タキを押し倒して、跨がりながら、教えてやる。  「お母さんは、彼としてる。かなり落ちついてきたよ。抑制剤も効いてきてるし、記憶も少しずつ戻ってきてる」  花はタキのを自分の孔にあてがいながら言った。  ゆっくり沈み込んでいく。  タキのは年相応、より少し立派で、タキに言うと怒るから言わないけど、だからこそ可愛い。  良い意味で。  タキのだからいい。   タキの母親を部屋で抱いているのはタキ達のボディガードだ。  タキの母親はオメガだから、抑制剤の他に欲望を解消する必要があるし、安心させるためにも、自慰よりも人間の方が良かった。  ボディガードはのぞんでそうしてる。  だから、  タキや花達に協力してくれている理由もわかった。    ボディガードは。  閉じ込められた母親を見たことがあった。  赤ん坊を探して泣く美しいオメガを。   一度だけの邂逅。  アルファに奇跡的に知られることはなかった。  ボディガードは。  タキの母親に心を奪われていたのだ。  閉じ込められ、犯され、子供を奪われた、哀れなオメガに。  オメガが忘れられなくなった。  ああ、そう。  花に心を奪われたタキのように。  オメガは。    魔物だ。  タキは声を上げる。  タキのを受け入れて、花がタキに跨がったまま、腰を揺らすから。  本当は。   本当は、初めてが後ろからだったせいか、前で花と繋がるのは。  タキには怖い。    絞りとられ、食い尽くされるみたいで、喰われているみたいで。  気持ちいいけど怖い。   後ろは少し痛いから、だからまだ、怖さよりも気持ち良さだけを追える。  でも、嫌。    後ろで女の子やオメガみたいになるのは・・・。  「タキ・・・もう普通になんか戻らなくてもいいからね・・・ボクがちゃんとその身体面倒みてあげるから」  花が囁く。  それが怖い。  花無しでいられなくなるのが。  でも。  タキは覆いかぶさる花のキスを受け入れる。  もう遅いのだと知る。  もう。  花から。    はなれられないのだと。   

ともだちにシェアしよう!