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第80話

 細い脚を開いた。  小さな尻を、巨大な瘤だらけの陰茎で貫いた。  【黄金】アルファはその寝室で自分のオメガを喰らっていた。  毎日のことだが、それでもまだ幼いオメガはその瞬間は即死したかのようになる。  固まって、そして脱力するのだ。  命が消えるかのように。  それを、さらに貫き通して、揺さぶれば、悲鳴のように泣き叫び、狂ったようにイキ続ける。  似てるのを選んだ。  少年のような風貌、生意気な目つき。 髪を染めさせ、目の色まで変えた。    でもダメだ。  最初の一回目で折れてしまった。    ただの。   従順なだけの。   可愛いだけの。    オメガだ。  アレのようにはいかない。  アレはどれほど抱こうとも、折れなくて、そして、こちらを出し抜いて逃亡までしてみせた。  あれには驚いた。    オメガが逃げるなんて。  外にでても生きられると思えるオメガがいるなんて。  オメガには外で生き抜く術は教えられていないのだ。  フェロモンを放つことにより、ベータ達に犯され殺される、と教えてある。  嘘ではない。   人ゴミなどで、番のいないオメガがフェロモンが出したなら、最悪な事態になるだろう。 ベータにはフェロモンが効きにくいが効かないわけではないのだ。  ただ。  番のいるオメガなら、そのフェロモンはベータには関係ないだろう。  それに。  番がいないとしても、長い間一緒の場所に住むベータにはフェロモンが効かなくなっていく。  ベータはフェロモンに耐性を持てるのだ。  だが、そんなことはオメガは知らない。  オメガは番を得るまでは、自分を襲う存在としてしかベータを認識してない。 オメガは逆らってはいけないと教育を受けている。 だから。 ベータにも逆らえないだろう。 実はベータよりも遥かに強くても。  そして、番以外のアルファから自分を守ってもらうためにも、番のアルファを必要としていた。  一人では生きられないのだと、オメガは思わさせられている。  だから、アルファの欲望に応え、その子を生む。  それだけがオメガの生きる術だと教えられ、アルファだけを頼りに生きていく。  だが。  だが。  あれだけは違った。  娶ったのに、黄金アルファの元に来たくないというので無理やりセンターから拉致するしかなかった。  欲情しきっているくせに、お前だけは嫌だと黄金相手に言い切った。  それで無理やり抱いて、沢山イカせて、さらに犯してやったのに、根をあげなかった。  ヘタクソ呼ばわりして、唾まで吐きかけられたのは生まれて初めてだった。  気に入った。    本当に気に入った。  こんなに愉快な気持ちになったことは初めてだった。    笑いながら犯し続けた。  オメガとはいえ、初めての性交に怯えていたくせに、意地を張り続けるオメガはたまらなく可愛いかった。  逃げられた時には、驚いた。 予想以上だった。  だが、待つだけでいいとわかっていた。  アレは帰ってくる。  自分が誰かのモノだったことを許せないから。  殺しにくる。  それを捕まえよう。  楽しみだ。  今、どこで何をしてる?  私を殺すために。  追いかけてこい。  黄金アルファは笑いながら、オメガを犯していた。  代わりにはならないが、これしかないから仕方ない。  「許し・・・て」  アレなら絶対言わない言葉も許す。  アレの代わりには誰もなれないからだ。     「ダメだ。おまえは私のモノだろ?」  アルファはそれでも優しく囁いた。     でも叩きつける腰には一切の優しさがなかった。  オメガは、言葉さえ失って、ただ痙攣し続ける肉になる。  その震えを黄金は楽しんだ。  アレが次は何をするのか。  楽しみすぎた。  あんな面白いオメガ。  他にいるはずがない。  

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