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第138話

ひぎぃ ぐひぃ 花は声をあげていた。 何度も痙攣し、疑似性器からすっかり薄くなった精液をそれでも吹き出させていた。 尻を犯されていた。 砂浜の上で白牛は花の孔にねじ込んでいた。 花は本当に殺すつもりで突かれていた。 もちろん、セックスでオメガを殺すことは難しいので、お貸してから引裂くつもりだろう。 勝利を確信した白牛は最後にもう1度、花でたのしむことを決めたのだ。 次に他人のオメガを味わうのはいつになるかわからない。 本来、他人のオメガを味わうことは禁忌なのだ。 普通、他人のオメガを犯せるのはアルファを殺した後位だ。 アルファ同士で殺し合い、勝った方が殺したアルファの番も手に入れる。 殺したアルファのもっていたものは全て、勝ったアルファのモノなのだから、犯したところで問題がない。 だが、番かいないなら別だが、そうでなければ他人の番だったオメガは必要ではない。 愛しい番が総てだ。 だが。 まあ。 味わう位はする。 てばなす前に。 勝利を味わうように、他人のオメガは味わうに決まっている。 それはとても美味い。 その後はオメガはセンターに戻るなり、番のいないアルファが番を得るまでの、一時しのぎの代用品になる。 オメガが番の子供を産んでいた場合、子供は最低限の、でもそれなりの金を渡され追い出される。 特権階級は終了。 母親と会うことは二度とないだろう。 番を失ったとしても。 オメガは全てのアルファのものなのだ。 番のいないオメガの行く末は暗い。 だからこそ、番を選べるのはオメガの最大の権利なのだ。 1度しか選べないからこそ。 たまに神鳥のように、他人のオメガを一時しのぎではなく、自分の番のようにあつかう変わり者もいるが。 他人のオメガは他人のオメガだ。 白牛はそう思ってる。 子供を産んでくれ、自分だけしか知らない番がどんなにいとしいか。 他人の番を犯すのと、かけがえのない番とするセックスは全く別のものだ。 白牛は信じて疑わない。 巨大なアルファは、まだ幼い子供のような花を犯すのをたのしんだ。 「キツくて、さからってるくせに、欲しがる。泣いて嫌がりながら、なんていやらしい身体だ」 白牛は呻く。 際限なく欲しがる大人の番の孔とはまた違う。 いや、較べようもないけれど、敵を殺すために抱くというとのは。 この黒い殺意と欲望が絡まりあうのは。 これはこれでたまらなく良かった。 服を破いて剥き出しになった尻を背後から責め立てた。 種をたっぷり注いであふれたら、引き裂いて殺す。 腹から精液を溢れさせるオメガは、抱き殺したベータとおなじ位可愛いだろう。 ベータを犯して殺した時の、裂けた腹から零れる自分の精液を見るのが白牛は好きだった。 オメガでそれをするには、手で引き裂かないといけないだろうが。 注いだ子種が実を結ぶのは番のみなのだ。 だから、腹からだしてもかまわない。 番の場合は総てそこに注いで、一滴も漏らしたくないとおもうのだが。 オメガを犯しながら、白牛は番に言い訳する。 浮気じゃないから。 愛してるのはおまえだけ。 本当だ。 こんな罪悪感を感じて、何かを悟った番に不機嫌になられ、土下座して機嫌をうかがわなければならないのなら、他人のオメガやベータを抱かなければいいのでは、と自分でも思う時があるが。 それはそれなのだ。 認めない、 絶対に浮気は認めない。 床に頭を擦り付けて、機嫌を直してくれと。泣いてたのむ。 だが浮気は認めない。 認めないかぎり浮気じゃない。 番を愛してるのだ。 アルファが、床に額を擦り付けてまで、機嫌をとるのは番にだけだ。 他のアルファだって似たようなもののはずだ。 そう白牛は信じて疑わない。 冷たく怒る、番の顔を思い出したなら、何故か余計に猛って、さらに容赦なくなく、オメガを犯す。 「愛してるのはおまえだけだ、こんな色んな奴に抱かれたよごれたオメガじゃない」 そう、番に言い訳しながら、さらに汚すためにオメガの中に放った。 卑しいオメガは、子どもになることもない精液を欲しがり締め付けてきた。 その感触を楽しみながら、もう殺すことに決めた。 殺した方が浮気がバレない。 それが殺す理由のほとんどだった。 黄金に強迫など。 させてたまるか。 でも名残惜しくて、うごいてしまった。 いい孔だった。 オメガなだけあって。 嫌がるくせにこんなに欲しがって。 もう一度。 そう思ってしまった。 ずくん ずくん 何かが脈打った。 白牛は首を傾げた。

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