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第8話 特別な日 ①
火曜なのに忠直さん、今日は来られないのかな?
ランチタイムが終わりそうな午後2時過ぎ。
今日はまだ忠直は店に来ていなかった。
いつも絶対に来てくれてるのに…、何かあったんじゃないかな?
来てくれていない寂しさだったのが、段々と忠直に何かあったのではないかと心配する気持ちが増してきていた…そんな時、店のドアが開き、
「あ!忠直さん、いらっしゃい」
直継は周りをパァーっと明るくするような笑顔で、忠直を迎え入れながら無事に安堵した。
そして直継が、忠直が座る席に駆け寄った。
「今日は何にされますか?」
席に着き、まだメニューに目を通していない忠直に直継が声を掛けると、いつもはメニューを覚え見ずに注文する忠直が、今日は珍しくメニューに目を通し、少し考えるそぶりを見せた。
するとその行動を不思議に思ったのか、直継もかがみこむと、忠直と一緒にメニューを覗きこみ…
「今日はミックスサンドとコーヒーにするよ」
忠直が直継の方を振り向き注文すると、無意識のうちに忠直の顔のすぐそばまで顔を近づけていた直継は、あと少しで忠直と鼻と鼻が触れそうになる。
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