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第3話

「あの中はどうなっているんだろうな?」 ふとこぼれた一言。 独り言のような、そうではないような…。 父王もいなくなり、扉も開かず。 それでも中では何かが動いている。 食事はどうしているのだろうか? 父王は扉の中に十分あるというような事を言っていたが…。 「おやめくださいっ!!」 思考を遮るように突如思いの外、激しい口調で返された。 「サイ…すまなかった。」 私に幼少の頃から付き従い、身の回りの世話から騎士の役割までこなす、私の唯一の友…いや、家族。 「いえ、こちらこそ申し訳ありませんでした。父王様のお姿を思い出し、つい…。」 片膝をつき、恭しく頭を下げる。 「サイ、もういいから。」 私の言葉に促されるように、再度頭を深く下げてから、立ち上がる。 その姿は、男の私から見ても美しい。 「なあ…」 すっと手を伸ばすとサイが近付き、その手に自分の手を重ねたと思った瞬間、寝室のベッドの上に飛ばされた。 「お前の魔力は使い勝手がいいよな。」 横になったままでサイの顔を撫でる。 私の手を掴みベッドに押し付けると、自分の唇を私の唇に押し当ててきた。 合意と誘惑。 口を軽く開けると、そこから捻じ込むようにして入ってくる舌。 「ん…ふぅ…」 私の口から漏れ出る吐息。 「若王…ライ様。」 押し当ててくる腰。 布の上から形良く引き締まった双丘を揉む。 「サイ…可愛いよ。」 体を隠していた布全てが一瞬で取り払われる。 「魔力の無駄遣いだな…」 クスッと笑うと、双丘の間に指を入れる。 「くぅっ!」 サイの顔が歪み、背が仰反る。 私に覆い被さるように手をベッドにつくが、段々と快楽で震える腕からはかくんかくんと力が抜けていく。 「サイ…ほら。」 腰を浮かせると、ごくんと喉を鳴らして指を抜いた私から受け取るように自分の双丘をくいっと両側に広げて私の下半身をぐぐぐと飲み込むように、腰を落とす。 「…っぁあぁ…っぅう!」 閉じた口から苦しそうに漏れる声。 それを受け取るように唇を合わせる。 ぐっと腰を突き出すと、びくんと体が跳ねた。 「自分で、う…ごきま…す…」 「いいよ、私が動いても。」 再度ぐっと腰を突き出す。 「あ…っくぅっ!」 またも腕から力が抜ける。 「おや…めく…っさい…っ!」 ぐるっと体を反転させると、サイの腰を掴んで奥を抉るように突く。 「ライさ…ま…あぁ!」 タンタンと二人の腰がぶつかり合う音が部屋の中で響き、荒い呼吸がそれに混ざり合っていく。 激しく突く腰の動きが続き、サイの我慢できずに開いた口から、声が溢れ出る。 「あああああぁあぁぁあああっ!」 「…出すぞ。」 こくんこくんと頷くサイの腰に自分の腰をぐぐっと押し付ける。 「ライ…さまぁああっついぃぃー!」 ビクビクと痙攣するサイの体を強く抱きしめ、その奥が熱くなっていくのを感じた。

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