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第8話
熱い…体が熱い。
芯に熱が集まっていく。
熱い、そして…
「あぁっ!くぅ…っぁあ!」
腹が痙攣し、腰が浮く。
「ぅあああーーーー!!」
放つ、解放される…背がベッドから離れる。
その全てが一滴残らず吸い込まれていくのを感じた。
それどころか、まだ足りぬとでも言うように、吸い込み続けられる。
「もっ…やめろ!」
瞼を開けて手を動かそうとするが、見えぬ糸によって四肢は絡め取られ、動かす事はできない。
「あまり動くと、切れるぞ。」
私の下半身に頭を埋もれさせたままで答える。
再び咥えられ、腰がその快楽に震える。
「い…っかげんに…っうあぁああっ!」
根元まで咥え込まれ、言葉が霧散する。
光と音のある、見える、聞こえる世界に戻ってきてからずっと、扉の中で拘束されたまま、城の様子も分からぬまま、いったい今日が何日で、昼なのか夜なのかも思い出せぬまま、彼の者の欲求のままに咥えられ吸い込まれていく。
約束を違えば、城の者がサイのようになってしまう…その事だけでこの行為を受け入れている。
だが…城の者はどうしているのだろう?
私は彼の者の言う事のみしかそれらについて知る術はなく、真実はわからぬまま。
皆、既にこの城から逃げ去っているのでは?
ならば、私がこのような我慢をせずとも…。
「考えても無駄なことを考えるのだな…」
「え?!」
「城の者は私の大事な人質だ。城に結界を張り巡らせ、出る事も入る事もかなわぬようにしてある。どうだ?お前にとって納得のいく答えか?納得いかぬなら…そうだな、誰かをこの中に…」
「やめろ!この中に入るのは私だけだと言ったはずだ…お前の腹を満たしてやる代わりに、城の者達に手出し無用という約束の筈。」
ククっと楽しそうに笑うと、
私の下半身から離れ、顔のそばに座った。
「やはり王家の筋は違うものだな…そして父、テイとも。」
顔をなぞりあげ、頬を両手で挟むと、顔を近づけて来た。
くっと手に力が込められると、開けたくない口が無理やり開かされ、唇が合わさると同時に舌がその隙間から押し入ってきた。
いつからか食事の終わりの合図となったキス。
我慢だ…これさえ我慢すれば暫くは落ち着ける…あと少し、あと少しの…
甘い香りが鼻につく。
でも…イヤではない
「おやすみ。」
唇が離れ、そっと頭を撫でられる頃には、私は解放された安堵と共に深い眠りの中いた。
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