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第3話

八尋は確かにこらえていた。 近くで見ていられると恥ずかしさがまさる。そのせいか声はで来ない。 頑張ってそんな急に出せるものでもない。 「そうだ拓斗。今日の課題だ。その子を俺の前で喘がせること、それができなければ帰れないよ」 「うん」 拓斗は頷いて、しつこくペニスをなめて口でしごいてくる。 「っうぅ」 八尋はそれでも声をこらえてしまっていた。 このままでは終わらない。しかし声は出てこない。 拓斗のしごきが数分続いて、男は立ち上がった。 テーブルの前に座ると置いてある教科書を手に取った。 この状況で勉強に目が行くのが不思議でならない。 「数学か、テストはこの前終わったばかりだよね?」 「お、俺、追試で」 「何点?」 「じゅ、15点」 ペニスをなめられながらこんな会話をする日がくるとは思っていなかった。 体が熱いが、15点という現実に冷静になり少し頭は働いてきた。 「テストはカバンの中?見ていい?」 「……はい」 ため息交じりに返事をすると、男はカバンの中をあさって答案用紙を取り出した。 一緒に入っていた問題用紙と見比べる。 「すごいな、これを教えられれば拓斗も問題ないよ。拓斗は何点だったんだ?」 「ひゃふ」 「100点!?あんな意味わからない問題で本当かよ」 驚いて言うと舌が先端の割れ目をなぞった。 「ひゃっ」 ヘンな声が出て口を手で覆った。 すると拓斗は口を離す。 「ちょっと久遠(くどう)さん、邪魔してるでしょ?」 「あ、バレた?」 久遠は笑って拓斗のお尻を撫でた。 その手はお尻から股間へと滑り、拓斗は「んぅ」と声を漏らした。 「勃ってる。やひろ君の舐めてて勃っちゃった?」 「やひろじゃなくてやすですよ。家庭教師してるくせにそんなのも読めないんですか!?」 拓斗は怒ったように言って久遠を睨んだ。 久遠は何か納得したように「ああ」と言ってにやりと笑った。 「へぇ、大人にそんなこと言っちゃうんだ?」 と拓斗の股間のふくらみを久遠はぎゅっと握った。 「ひゃっん」 痛みから拓斗は声を上げた。 「犬みてぇ」 久遠は拓斗の耳元に顔を寄せてささやいた。 「ほら、可愛い声で鳴けたご褒美に、目の前のお肉を味わいなよ」 と久遠は拓斗の頭を掴んで八尋の股間へと押した。 すでに勃ちあがり、唾液と粘液でテカるペニスを目の前にして、拓斗はトロンとした目を見せた。 「彼、気持ちよくなさそうじゃないか。そんな下手くそな君のフェラでもさせてくださいってお願いしないと」 久遠の言葉に八尋の胸が高鳴った。 これは優越感、拓斗に、勝てると思ってなかった。優等生にフェラをされている。 それは悪くない。体が熱くなるのを感じた。 何度も味わう感覚、少し冷めてきたと思ってもまた熱を上げる。そんなことができる拓斗が下手なはずがない。 「八尋、下手くそですがフェラをさせてください。気持ち良くなれるよう、いっぱい舐めて飲み込ませて下さい」 拓斗は潤んだ瞳で見上げてくる。口を開け、舌を出して物欲しそうにし動かしている。 学校での真面目な姿からは想像ができない。 八尋は生唾を飲み込んだ。

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