10 / 13
第10話
「八尋はキスしたままベルトをはずして物を出して」
久遠の言葉にベルトに手をかけるが、さすがにこんなところでそこまでするのは……と思い、唇を離した。
「あの、それはちょっと」
「なに照れてるの?昨日もしたでしょ?拓斗は君のをフェラしたくてたまらないんだよ。早くさせてあげて」
久遠はにやりと口元を緩ます。
「でも」
八尋が拓斗を見ると拓斗は壁にもたれかかり、興奮気味に息を荒げていた。
それを見て唾をゴクリと飲み込む。
「あの、せめて久遠さんは奥に……」
「なに?場所を提供してるのに、俺を追い出そうっての?それなら今の二人をそのまま追い出そうか?」
「そ、それは困ります」
体も熱い。勃起した二人が外にいるなんて考えるだけで血の気が引く。その癖、股間の熱は収まらない。
「いいじゃん、昨日帰りにセックスの約束したんでしょ?しなよ玄関でだなんて自宅じゃできないでしょ?」
それはそうだけど、まだ理性が勝っていた。
「拓斗はしたいの?」
拓斗は潤んだ瞳で八尋を見つめ頷いた。
拓斗はしたいと思っている。八尋もこのままやれるものなら熱を発してしまいたいが。
「じゃあ、拓斗。お願いしないと。僕とセックスしてくださいって、その気にさせて沢山ついてもらうんだ。君ならできるよね?」
久遠はそういって目を細める
。
拓斗は久遠とする気はないと聞いて安心したけど、この感じだと拓斗は流されてなんでもしてしまいそうだ。
「あの!」
八尋が久遠にこの状況をやめるよう言おうとすると、拓斗はその場に膝をついた。
「八尋、気持ちよくするから。舐めさせて。見られながらすると興奮して。止まらなくなるから。絶対気持ちよくするから。」
拓斗はそういって八尋のズボンを脱がせすぐにペニスをくわえた。
「んっ」
一気にのどの奥までの見込み、吐き出す。
「それ、苦しくないの?」
「苦しいよ。それがされる方は気持ちいいんだて、久遠さんが言ってたから」
「確かに気持ちいいけど」
拓斗はためらいなくのどの奥までの見込み、吐き出す。その感覚に足元がふらつき、壁に手をついた。
他人の家の玄関で。いつ来客があるかもわからない。その上玄関前をいつ人が通るかもわからい。そんなことになれば音を聞かれる。
そんな感覚からまた声を抑えてしまう。
「八尋はこらえられなくなったら昨日みたいに、腰を振ってあげるんだよ。拓斗は喜ぶから」
と久遠は二人の行為を傍観し始めた。
何分続いたかわからないその行為。
「やばい、そろそろいきそう」
っと八尋は腰を振り始めた。
「んぐっ」
拓斗の声が漏れ、ぐちゅぎちゅと音を立て始めた。
はぁはぁと熱い息が洩れ、腰も止まらない。
「もっと、もっと」
思わず漏れる言葉。いきそうな感覚に耐えられず、拓斗の頭を掴みひたすら腰を振り、制を口の中に吐き出した。
「んんぅあ」
拓斗の口が開き、その中には精液があふれていた。
「えっろ」
八尋が言うと拓斗はそれを飲み込んで見せた。
「よくできました。今日はとてもよかったよ。復習したからかな?」
拍手が聞こえる。久遠がいるのを忘れかけていた。
「復習?」
「昨日の映像渡しただろ?あの部屋いつでもカメラ置いてあるからさ。もちろん防犯カメラね」
とポケットからスマホをだし、画面を見せてきた。
その画面にはこの玄関の映像が映し出されている。
ともだちにシェアしよう!