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――穢れを、知らないのだろう。
そう思ってしまうほど、可憐な肌だった。
「ん、っ。……くす、ぐったい……っ」
女と見間違えるような容姿でも、秋在は男。
胸に膨らみはないし、体に柔らかさもない。
それは、冬総が舌を這わせたって……同じだ。
「ひ、あ……っ!」
胸を舐められ、秋在はくすぐったさに身をよじる。
冬総が抱き留めているので、逃げることは叶わないが。
胸の突起に舌を這わせ、そのまま舌先で突いてみる。
「んっ、ふ……っ」
華奢な体が、ピクリと跳ねた。
しかし、決定的な快楽には結びつかないらしい。
秋在はひたすら、こそばゆそうに身をよじっている。
「ぁ、ん……っ。そこ、もう……くすぐったくて、イヤ……っ」
「気持ち良く、ないか?」
「あん、まり……っ」
舌先で押し潰すように突いても、弾くように舐めてみても。
秋在は、思ったような反応を返さなかった。
ならばと、冬総はダメもとで歯を寄せる。
(まぁ……舐めて反応がないなら、噛んでも同じか……?)
軽い思いつき程度のノリで、突起に歯を立てた。
すると。
「――ひぁ、っ!」
秋在の腰が、ビクリと跳ねる。
くすぐったさからくる声とは違う、甘い響き。
胸の突起を歯で挟まれた瞬間……秋在が、目に見えて違う反応を示した。
驚きつつも、冬総はもう一度……胸の突起を甘噛みする。
すると案の定。
「ひ、ぃ……っ! あ、ぁ……ん、っ!」
秋在が、切なげな声を漏らした。
今度は強く、吸ってみる。
「ひゃ、あ……っ! んっ、うぁ、っ!」
それに対しても、秋在は同様の反応を示した。
(これは、意外と……悪くない、反応か……?)
中性的な容姿をした秋在が。
普段はどこか、自分たちとは違うものを見ている秋在が……まるで、常人のような反応を示している。
だからこそ冬総は、口角を上げた。
「へぇ? 噛まれたり吸われたりするの、好きなんだな?」
「そ、んなの……っ。し、知ら、ない……っ」
「『知らない』って? ココをこうやって噛んだら……」
――カリッ、と。
先程より強めに、突起を歯で挟む。
「んぁ、っ!」
「……こうやって、感じたような声出すクセにか?」
素直な反応を示した秋在が、堪らない。
空いている方の胸に、冬総は手を滑らせた。
肌触りのいい秋在の素肌は、何故だかずっと触っていたくなるような……そんな感触。
しかし、撫でることが目的ではない。
冬総は胸をまさぐり、反対側にある突起を見つけ。
「――ひぁ、んっ!」
つねるように、つまんでみせた。
(ちょっと痛いくらいが、春晴は感じるんだな……たぶん)
甘噛みし、反対側を指先でこねくり回しながら。
冬総は冷静に、秋在の性感帯を考察した。
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