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跨る秋在の体を、揺さ振る。
ガタガタと忙しない音が聞こえても、冬総は動きを止めなかった。
「んっ、んぁ、あっ! そこ、そこっ、きもちぃ……ひあっ、んっ!」
本当に、冬総との行為が秋在にとって初めてだったのか。
秋在は冬総に犯されると、たちまち歓喜の声を漏らした。
情欲に濡れたその声は、冬総の鼓膜を揺さ振る。
「きもち、いぃ……っ! ナツナリ、くん……もっと、してぇ……っ!」
「……ッ、ココが、気持ちいいのか……ッ?」
「ん、ふあ、あっ! そこっ、いぃ、そこぉ……っ!」
秋在が特に声色を甘くしたポイントを見つけ、冬総は執拗に突き上げた。
そうすると、秋在は冬総に強くしがみつく。
「あっ、んっ! ちく、び……ナツナリくんの、ボタン……擦れてぇ、っ」
「俺のボタンに、乳首擦りつけてンの? 器用なんだな、春晴?」
「だって、触って……くれ、ないからぁ、っ! ぁ、んぅ……っ!」
秋在に責められると、冬総は弱いらしい。
拗ねたような口調で甘えてくる秋在に、冬総は従順な姿を見せる。
「乳首、立ってンな。……寒いからか?」
「ひぅ、んっ!」
冬総は片手で秋在の腰を支え、もう片方の手で秋在の乳首に触れた。
秋在が言っていた通り、冬総が着ているワイシャツのボタンに擦りつけられていた乳首は、ツンと立っている。
存在を主張している突起をつまめば、秋在は熱っぽい吐息を漏らす。
「はっ、ぁん……っ! もっと、シてぇ……っ」
勿論、冬総は秋在の頼みを断るつもりはない。
それでも、冬総にだって【加虐心】というものがあった。
「駄目だぞ、春晴? まだ、俺の質問に答えてない」
「ぅあ、あ……っ! な、撫でるだけじゃ、やぁ……っ」
「じゃあ、答えてくれるよな? ……乳首が立ってるのは、寒いからか?」
秋在からの答えが『イエス』でも『ノー』でも。
冬総は、さして気にしない。
ただ、ほんの少し虐めたくなっただけなのだから。
「わ、かんっ、ない……っ。でも、触られたら……うれ、しぃ……っ」
秋在が、ぺろりと。
冬総の耳朶を舐めた。
「ね、ナツナリっ、くん……っ。ボクの、つまみ……にく、い?」
冬総の指に、秋在が乳首を擦りつける。
存在を主張している突起が、つまみにくいわけ……なかった。
「エロすぎないか? あんま、煽んないでほしいんだけど……ッ」
「ひやっ、ぁあ、っ!」
きゅっ、と……宣言もなく、冬総が秋在の乳首をつねる。
それと同時に、後孔で咥え込んでいた冬総の逸物を、秋在は締めつけた。
「あっ、ふあっ、あぁ、っ! ぃいっ、きもちぃ、っ! もっと――ふ、ぁんっ!」
「ナカ、締まりすぎ……ッ! すぐ出ちまうから、もうちょっと力抜いてくんねぇ……ッ?」
「やっ、むりっ、むりぃっ! ボクっ、もぉ、出ちゃ――ひぅ、んっ!」
秋在が、かぷり、と。
冬総の耳朶に歯を立てた。
それと、同時に。
「春晴……ッ! それ、可愛すぎて反則……く、ッ!」
「んっ、ふぅっ、んんぅっ!」
最奥に、腰を打ちつける。
その瞬間……冬総のモノがコンドーム越しに、秋在のナカへ精を吐き出した。
「んんぅ、っ! ん、んーっ!」
冬総の耳朶に噛みついた秋在も、冬総に抱き締められながら痙攣をする。
白濁とした劣情が、秋在と冬総を汚した。
耳から口を離した秋在が、ポツリと呟く。
「ま、だ……寒い、かも……っ」
その呟きと同時に。
秋在の後孔は、冬総の逸物を……切なげに、締めつけた。
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