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 忙しない音が、トイレの個室に響く。  それと同じくらい、恥ずかしい声も。 「はっ、あ、ふぁっ! だめ、ボク……イった、ばっかりで――あっ!」 「ごめんな、秋在。……でも、メチャクチャ可愛いよ……ッ」 「謝罪に、なってないぃ……っ! んっ、あっ、ふあ、っ!」  服の中に手を入れ、秋在の素肌をまさぐる。 「秋在は、ココを虐められるの……好き、だよな?」 「ぁあ、っ!」  ツンと立った、胸の突起。  冬総はわざと強めに、その突起をつねった。  脱力していた秋在の体に、力が戻る。 「ひっ、ぃう……っ! つねっちゃ、だめぇ……っ!」 「何で? お尻のナカ……すげぇ嬉しそうだけど?」 「そっ、そんな……っ! 意地悪言うフユフサは、いや、あっ!」 「俺のこと、嫌いになるのか……ッ?」  勿論、本心からではない。……はずだ。  それでも冬総は、秋在からの言葉に一喜一憂してしまう。 「俺以外の奴と、こういうことシたいのか?」 「ふぁあ、っ! いきなり、そこばっかり――あっ、あぁ、っ!」 「秋在、答えて? ……俺以外と、セックスするのか?」  どう答えたらいいのか。  価値観の違う秋在でも、今だけは冬総の考えが分かる。  何度も首を横に振り、秋在は縋りつくように答えた。 「し、ない……っ! フユフサとしか、エッチ、しないぃ……っ! だから、あっ! だからあんまりっ、虐めないでぇ……んっ!」  そう言い、秋在は冬総にしがみつく。  ――今日の秋在は、いつもより甘え上手な気がする。  ぼんやりと、冬総はそんなことを考えた。  きちんと欲しい答えをくれた秋在を、冬総は片腕で抱き締める。 「ありがと、秋在。……俺も、秋在としかシない。だから、な?」  ぐりっ、と。  奥に、冬総の劣情が押し付けられる。 「もうそろそろ、出していいか……ッ?」  それはつまり……もうちょっとだけ、激しくするという意味。  冬総の言いたいことに気付いた秋在は、何度も頷いた。 「ん、ん……っ! いい、よ、いいっ! フユフサがシたいように、シてぇ……っ!」  そう、秋在が答えるのと……ほぼ、同時。 「――ひあ、あぁ、っ!」  冬総が、秋在の体を強く抱き締める。  片手では、秋在の胸を愛撫しながら。  内側を……何度も何度も、穿つ。 「秋在、出る……ッ」 「だめっ、んあっ! ボクも、またぁっ! あっ、ぁあっ!」  限界を訴える秋在が、冬総にしがみつく。  その瞬間。  秋在はコンドーム越しに、冬総の熱を感じた。 「んんっ、ふっ、ぁあ……っ!」  小刻みに震える秋在の首に、冬総は唇を寄せる。  ――このままココに、痕を付けたい。  しかし、絶頂の熱に浮かされていた冬総でも……なんとか、思いとどまる。  ――秋在が、嫌がるかもしれない。  その懸念が一パーセントでもあるのなら、冬総は自分の欲を抑えることができる。 「あ、ぁ……っ、フユ……フ、サぁ……っ」  脱力した秋在が、冬総へもたれかかった。  その姿が、愛おしくて。  時間が許す限り……冬総は秋在を、抱き締め続けた。

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