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 秋在の首を、執拗に舐める。  その度に、秋在は体を震わせた。 「だ、めぇ……っ! も、首……くすぐったい、からぁ……っ」  場所は、秋在の部屋。  ベッドの上で秋在は、冬総の指に後孔を犯されながら……盛大に、甘やかされていた。  首筋に歯を立てて、冬総が囁く。 「駄目だぞ、秋在。……俺はな? キスマーク付けるだけじゃ、全然足りなかったんだぞ。責任を取ってくれ」 「あっ、ん……っ!」 「秋在の首、エロすぎ……。乳首と同じで、噛まれると感じるんだな? ……知らなかった」 「んん……っ!」  首を甘噛みすると、秋在の後孔が切なげに締まった。  指と繋がっている状態の冬総は、すぐに秋在が感じていると気付く。 「……そういえば、秋在。秋在のご両親って、いつ帰ってくるんだ?」  ずっと繋がっていたいが、さすがに親がいると続行できない。  首筋を舐められながら、秋在はなんとか答える。 「は、っ。……深夜に、なると思う……んっ! あ、お、お父さんたち……今日は、仲良ししてる……からぁ、っ」 「……『仲良し』って?」 「ボクらが、今……シてる、ことぉ……っ」  ほんの少し触れただけで、秋在は体を震わせた。  全体の感度が、上がっているのだろう。  余裕無さげな秋在を見つめて、冬総は眉を寄せた。 「その言い方……可愛すぎ」 「あ……っ。息、くすぐったい……ん、っ」 「悪い、間違えた。……秋在自体が、可愛すぎるんだった」  指を引き抜き、冬総はコンドームを探す。  すると、秋在が小さく首を横に振る。 「――今日、は……ナマで、シてぇ……っ?」  秋在からの提案に、冬総は当然、驚く。 「え……? ……お、俺は、いいんだけど。……秋在、大変じゃないか?」 「ナカ……キレイにした、から……っ」 「いや、そういう問題じゃなくて……」 「……ナマ、だめ……っ?」 「駄目じゃないです」  さすがに、冬総は避妊具を付けずにセックスをしたことがない。  女の子相手は当然として、それは秋在相手でもだ。  女役の負担が大きいことを知っている冬総は、抵抗があった。  だが……。 「――お願い、フユフサ……っ。早く、挿れて……っ?」  愛しい秋在から求められて。  尚且つ、久し振りのセックスと……ナマできるという、期待感。 「……分かった」  冬総の理性が崩壊するのに、それ以上のものは必要無かった。  秋在の脚を抱えて、腰を浮かせる。  ――直接、秋在と繋がることができるだなんて……。 「ヤバイ、緊張してきた……ッ」 「焦らすの、やだぁ……っ」 「挿れてすぐ射精したら秋在のせいだぞ……ッ」  当然、冬総は秋在を責めないが。  余裕が無いのは、冬総だけではない。 「フユフサ、早く……っ」  秋在にここまで言わせて、途中でやめるなんて。  そんなの、男として恥だろう。

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