81 / 182
5 : 11 *
春晴家の風呂場に、入れるだなんて。
数分前までの冬総は、考えもしなかった。
事の発端は、秋在の一言。
『――十五歳のボクを、洗い流して』
たった、それだけのお願い。
風呂場で秋在の体を洗いながら、冬総は囁く。
「……もう、十六歳になったか?」
髪を洗い、洗顔をし、体も洗った。
全てを冬総の手で終えた秋在は、瞳を潤ませながら顔を上げる。
「……フユフサの手、エッチだ……っ」
「そりゃ、好きな子の体に触ってるんだ。……やましい気持ちは混ざる」
「さっきも……胸ばっかり、洗いすぎ――ひ、っ」
秋在からの文句を、冬総は胸への愛撫で黙らせた。
何度もスポンジで擦られた乳首は、ツンと尖っている。
「や、ぁ……っ」
「スポンジでココをこすると、ちょっとだけ引っ掛かるんだよ。……なんでだろうな、秋在?」
「いじ、わる……っ。ボク、フユフサより年上なのに……ぁ、んっ」
「それって、もう十六歳になったってことか?」
耳を甘噛みしながら、冬総が囁く。
体の力が抜けた秋在は、冬総にもたれかかりながら……蚊の鳴くような声で、答えた。
「……たし、かめて……っ?」
誘われるがまま、冬総は秋在の臀部を撫でる。
そのまま割れ目を探り、ゆっくりと、秘所へ。
「あ、っ! ん……っ!」
濡れた指は、難なく秋在のナカへ侵入できた。
今朝だって、内側を暴かれたばかり。
秋在の体は、冬総の侵入を拒絶しなかった。
「熱くて、気持ちいいよ……秋在、可愛い」
「あ、ふあ……っ!」
「指……三本は、簡単に飲み込むんだな?」
「大人、だから……ん、っ!」
三本の指をバラバラに動かしても、秋在は抵抗しない。
むしろ……冬総にもたれかかったまま、身をゆだねている。
「は、やくぅ……フユフサの、で……奥まで、確認、してよ……っ」
秋在の手が、冬総の逸物へ伸ばされた。
硬く反り立ったそこは、秋在と繋がることを待ち望んでいる。
「挿れるよ、秋在。……痛かったら、言ってな?」
数回、秋在は頷く。
指を引き抜き、先端を押しつける。
……当然、ここにコンドームなんてものは用意されていない。
隅々まで綺麗にされた秋在は、冬総との繋がりを……やはり、拒絶しなかった。
「あぁ、あ、ぁあ……っ!」
ゆっくりと、男根が挿入されていく。
自分でさえも、決して弄らない。
……弄るはずもない場所を、他人に犯される。
相手は、自分が愛してやまないたった一人の恋人。
「フユフサっ、フユ……フサぁ、っ! ぁあ、あ……ふか、いぃ……っ!」
背を仰け反らせながら、秋在はうわ言のように喘ぐ。
華奢なその体は、子供のように見える。
だが……こうした悦びを知っている秋在は、子供ではないのかもしれない。
答えのないことを考えるのはやめて、冬総は秋在の上体をしっかりと支えた。
ともだちにシェアしよう!