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 体を揺すると、淫らな音が浴室に響いた。  それと……秋在の、はしたない声も。 「あぁ、あっ! フユフサぁ、気持ちいぃ……あ、んあっ!」 「秋在……ッ。無理、してないか……ッ?」 「んっ、だい、じょぶ……っ! 朝、より、大人だから……ぁあっ、ふぁっ、んっ!」  下から突き上げられる度に、秋在は断続的な喘ぎ声を漏らした。  そんな秋在の頬に、冬総は手を添える。 「秋在、こっち向いて。……キス、したい」 「あっ、ぁ、っ! ん、いいよ……っ? キス、しよ……ん、むっ」  頬に手を添えたまま、秋在の唇に自身の唇を重ねた。  舌を挿入すると、秋在の舌が喜んだ様子で絡められる。  もう片方の手は、ツンと尖ったまま存在を主張している、秋在の胸へ。  突起をつまんでみると、秋在の舌が一瞬だけ引っ込められた。 「んっ、ふっ! んんっ、は、ん……っ!」  つまみながら、爪先で軽く弾く。  そうした愛撫をされると、秋在の体は冬総の想像以上に、悦んだ。  冬総の逸物を咥えている後孔は、快楽を与えてくれているお礼とでも言いたげに、男根を強く締めつけた。 「んんっ、んむ、っ! ん――はっ、あぁ、っ! 胸、だめだって、フユフサぁ……っ!」  唇を離すと、秋在が潤んだ瞳を冬総へ向ける。  すっかり汗ばんだ秋在の体は、早くも限界を訴えていた。 「そこ、そんなに触られたら……っ! ボク、すぐに出ちゃう……っ!」  まるで、悪いことをしてしまっているかのように。  秋在は切羽詰まったような表情を浮かべて、冬総に制止の言葉をかけた。  ――しかし、冬総は聴き遂げない。 「――今日は、秋在の誕生日だろ? だから……いっぱい、気持ち良くなってほしいんだ」 「そ、んな――あっ! だめっ、フユフサっ! 強くつねっちゃ――あ、ぁああ、っ!」  ――ビクリ、と。  ――秋在の体が、大きく震えた。  その反動で、冬総の男根は強く締めつけられる。 「……ッ、秋在……ッ!」 「ぃあ、あぁ……っ! ナカ、熱いぃ……っ!」  コンドーム越しならまだしも、今はそんな隔たりがない。  思わず、冬総は秋在のナカで果ててしまった。 「……ッ、ごめん、秋在……ッ」  一度でもやったことがあるとしても……ナカに出してしまう罪悪感を、冬総は未だに持っている。  しかし、秋在は冬総を責めなかった。 「だい、じょうぶ……だからっ。……だから、フユフサぁ……っ」  背後を振り返る秋在と、視線が絡まる。 「もっと、いっぱい……ナカにも、プレゼント……出してぇ……っ」  秋在の逸物は、白く汚れてはいるものの……萎えてはいない。  それどころか……先程よりも、更に大きくなっているようにさえ見えた。 「それとも……フユフサは、十五歳のボクの方が……十六歳のボクより、好き……っ?」  悲しそうに細められた瞳を見て、冬総は即座に首を横に振る。 「比較できるワケないだろ……! ……どっちの秋在も、秋在なんだ。だったら、どっちも大好きに決まってる……ッ!」  愚問だと言いたげな冬総を見て、秋在は一瞬だけ驚く。  しかし、すぐに。 「……う、ひゃぁ……っ」  なんとも言えない声を出して、笑った。

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