92 / 182

6 : 9 *

 ようやく、一つになったことに慣れたのか。 「……秋有が脱いでも、フユフサは抱くの……っ?」  秋在が、猥談を振ってきた。  心外な言葉に、冬総はこれ見よがしに秋在の首筋へ歯を立てる。 「抱かねェよ……ッ!」 「ひゃ、ぁんっ! ……か、可愛いって、言ってた……のに、っ?」 「それは秋在に似ていたからで――」  顔を上げて、秋在と目を合わせた。  秋在は……頬を、膨らませている。 「……秋在の方が、何倍も可愛いよ。それに、俺の好み。……超エロいし」 「秋有のこと、見下したりしないで……っ」 「ブラコンな秋在も可愛いぞ……ッ!」  結局、どっちの回答でも怒られるのには変わりがないらしい。  気を取り直して、冬総は秋在の体を揺さ振った。 「あっ、んっ! や、これ……奥まで、一気に届いてっ、ひぅ……っ!」  奥を穿つと、秋在は律儀に反応を返す。  体を震わせ、喘ぎ声を漏らし。  背を仰け反らせたかと思えば、冬総にしがみつく。 「ん、んっ! フユフサと、仲良しするの……気持ちいぃ、っ!」 「俺も、秋在のナカ……すげェ、イい、ッ」 「ぁ、あっ! そんな、激しく――ひゃ、あぅ、んっ!」  秋在の体を抱えて、何度も何度も体を上下に動かす。  無理矢理な抽挿でも、秋在は暴れなかった。 「あぅ、ぁんっ! だめっ、そんなっ! んっ、あ、ぁあ、っ!」  ただ、断続的に……甘い嬌声に似た声を、上げるだけ。  熱い杭を、何度打ち込まれても……秋在が慣れることはない。  快楽の虜となり、なす術もなく翻弄され、善がる。  こうして抱かれている間……秋在は【普通】の少年だ。 「気持ちいっ、いいよ、フユフサぁっ! あっ、ん! も、もっと、奥ぅ……っ! はぅ、ふ、んん……っ!」 「秋在、締めつけすぎだ……ッ! こんなの、すぐに出るって……ッ!」 「あぁ、あっ! 出して、だしてぇ、っ! フユフサの、精液……ボクのナカで、いっぱい……ぃ、ぁあっ!」  締めつけすぎだと、注意したのに。  秋在は更に強く、冬総の男根を締めつけた。  絶頂が近いことは、言われなくても分かっている。  濡れそぼった秋在の逸物へ手を伸ばし、そのまま扱く。 「だめっ、フユフサぁ、っ! そこ、そんなにされたら――ひっ、ぁあ、やんっ!」 「秋在……ッ!」 「だめ、だめだめっ、あぁっ! ボク、も……ぅ、んんっ、ぁああ、っ!」  縋りつくように、秋在は冬総にしがみついた。  それと同時に。 「んっ、あ、やあぁ、っ!」  ――秋在が、絶頂を迎える。  強張った体は、挿入された冬総の逸物をも強く締めつけ。 「……ッ」  冬総の絶頂を、容赦なく促した。  伝わる欲望の熱さに、秋在は体を痙攣させる。 「あぁ、あ……は、あぅ……っ」  脱力し、冬総へもたれかかり。 「……許して、あげても……いい、よ……っ?」  気丈に、そう囁いた。

ともだちにシェアしよう!