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 ――状況を、冬総は把握できていなかった。 「フユフサ。……これは、ルサンチマンじゃないよ」  そう呟いた秋在は。  ――何故か、冬総の男根を握っていた。 「あ、あの……秋在、さん? これは、いったい……?」 「誰が『喋っていい』って言ったの」 「ご、ごめん……」 「ダメ、許さない。……言っても言わなくても分からない悪い子なフユフサには、体罰」  秋在が片手で、男根を強く握る。  そして……もう片方の手で、冬総のモノをペチン、と、叩いた。 「……ッ」  絶妙に痛く、そして妙に……恥ずかしい。  冬総は今、下履きだけを脱がされ。  最愛の恋人に、逸物を叩かれているのだ。 (何だ、この状況……ッ! メチャクチャ恥ずいし、なんか、落ち着かないって言うか……ッ)  ペチン、ペチン……と。  秋在は何度も、冬総の逸物を叩いた。  男としては、屈辱的な行為だろう。  ――しかし、相手が秋在ならば……?  不意に、秋在が眉間に皺を刻んだ。 「……フユフサ。ボク、お仕置きしてるんだよ」 「……ッ」 「フユフサが魔女だったなら、今頃その体は燃やされてるんだよ。……自分の立場、分かってるの。……『イエス』か『ノー』で答えて」  先端を、指の腹で力一杯、押される。  その行為に眉を寄せながら、冬総は呻かないように気を配りつつ、なんとか答えた。 「イ、イエス。……だけど、相手が秋在だと……可愛くて、反応しちまうって……ッ」 「誰が『イエスかノー以外も答えていい』って言ったの」 「ご、ごめん……ッ。……でも、秋在――」 「度し難いおバカなフユフサには、極刑」  秋在はそう言うと。  ――冬総の逸物に、舌を這わせた。 「あ、きあ……ッ」  先端を、丁寧に舐められる。  まさか【お仕置き】という名目で、秋在から口淫をされるだなんて。……冬総は、考えていなかった。  しかし、これだけでは冬総にとって【お仕置き】にならないと、秋在は分かっている。 「今日は、ボクの体に触らせてあげない」  根元から、先端まで。  秋在の小さな舌が、ゆっくりと這う。  ゾクゾクと背筋を駆け抜ける快感に、冬総は堪らず……手を伸ばす。 「秋在、頼む……ッ。秋在に、触りたい……ッ」  自分の逸物を、恋人が懸命に舐めているのだ。  状況がどうであれ、頭を撫でて労わってあげたい。  しかし、秋在はそれを許さなかった。 「自分の立場は」 「ご、ごめんなさい……」 「極刑の極刑」 「い、ッ」  逸物を、甘噛みされる。  小さな痛みが走り、冬総は思わず呻いてしまう。  それでも、先端からは先走りの液が漏れている。 (俺、マゾとかじゃねェんだけどなぁ……ッ!)  痛いのは嫌いだし、こういった趣味嗜好は持ち合わせていない。  それでも逸物は、冬総本人の意思を気にしたりせず、萎えはしなかった。

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