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8 : 19 *
ベッドの上で、冬総は仰向けに横たわっていた。
「秋在。……腰。もうちょっと、下ろせるか?」
その上に。
「……恥ず、かしい……かも、っ」
秋在は、跨っている。
冬総の顔に尻を向けて、秋在は頬を若干赤らめた。
自称『秋在不足』な冬総は、秋在に【顔面騎乗位】を求めたのだ。
何度も肌を重ね、秋在の体を秋在以上に熟知している冬総に対して……これ以上、知られて恥ずかしい部位なんてない。
けれど、自ら秘所を晒すとなると、話は別。
それでも、冬総は秋在を逃がしたりはしない。
「俺が無理矢理近付けてもいいんだけど……できれば、秋在から押しつけられたい」
「言い逃れできないくらいのヘンタイさんだよ、フユフサ……っ」
「秋在相手だと、超ど級のマゾになれるかもしれない……ッ」
軽蔑したような目で振り返られると、それすらも愛おしく思える。
何故か妙に吹っ切れた様子の冬総と揉めたところで、どうにもならない。
秋在はそう、分かっていた。
――そしてそれ以上に、時間が惜しいとも思っている。
「……今日だけ、だからね……っ?」
呟き、秋在がゆっくりと……腰を、下ろす。
冬総の顔に、秋在の臀部が押しつけられた。
(秋在の顔がよく見えないのは、ちょっと残念だな……)
しかし、秋在の小さな後孔はよく見える。
冬総は口を開き、勃起しかけている秋在の逸物へ舌を這わせた。
「っ、あ……ん、っ」
裏筋を舐められ、秋在が吐息を漏らす。
冬総はわざと唇を押しつけ、音を鳴らした。
小さなリップ音にも、秋在は体を震わせる。
「フ、ユ……フサ、っ」
「ん?」
「音……恥ずかしいから、やだ……っ」
「そっか」
秋在相手になら、マゾにもなれそうだと。
冬総は本気で、そう思っている。
――だが本来、冬総はどちらかに分類されるのなら【サド】だ。
――恥ずかしがっている秋在を、もっと見たい。
今の冬総が抱く、紛れもない本心だった。
もう一度、裏筋に唇を寄せる。
そして、音が鳴るように吸ってみせた。
「ひ、ぁ……んん、っ」
秋在は堪らず、声を漏らす。
秋在を辱める度に、冬総の目の前にある後孔の入り口が収縮した。
「超エロい。秋在のココ……物欲しそうにヒクヒクしてる」
「や……っ! 息、かかって……ん、っ」
「またヒクついた。……秋在はどこもかしこも、全部可愛いよ」
「こ、の……ヘンタイさん……っ」
ゆっくりと、顔を動かす。
裏筋を丹念に舐めた後、冬総はそのまま舌をずらした。
顔を上げて、秋在の後孔をジッと見つめる。
そしてそのまま……入り口を、舌先でつついた。
「っ! ま、待って……そこは、恥ずかし――あっ、ん……っ!」
制止の言葉をかけても、冬総は止まらない。
一度タガの外れた冬総を止めることは、いくら秋在でも難しかった。
……厳密に言うと、秋在なら冬総を止めることができるだろう。
しかし。
「ナカ、だめ……っ! 舌、いれちゃ……あ、ぁあ、っ」
冬総同様、理性が溶けてしまった秋在では。
今の冬総を止めることなんて、できないのだ。
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