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 冬総の体に跨り、秋在が挑発的に笑う。 「――神様の前で、悪いんだぁ」  硬くなった冬総の逸物は、秋在の後孔に収まっている。  それなのに、秋在はまるで冬総だけを責めているようだった。 「いいんだよ。……俺は、いつか神様に秋在との愛を誓うんだから」 「……? 宗教的な、意味?」 「…………将来を誓う、的な意味……。説明するの、超恥ずいんだが」  冬総の返答を聴いて、秋在の頬がほんのりと紅潮する。 「……ば、ばか……っ」  後孔が、きゅ……っと。切なげに、冬総の逸物を締めつけた。  それは……秋在が悦んだという、なによりの証拠。 「秋在、マジで可愛いな……俺と結婚するの、嬉しいんだ?」 「フユフサは、ボクのだから……結婚とか、そういう形にこだわってなかっただけ……ビックリした、だけ……っ」 「とか言いながら、ナカ……すっげェうねってんだけど」 「フユフサはヤッパリ、すっごくヘンタイさんだ……っ!」  軽く突いてみせると、秋在の内腿が震える。 「やっ、あ……っ」 「神様が見てるかもしれないのに、感じてていいのか?」 「フユフサの、挿れられたら……こう、なっちゃうよぉ……っ」  秋在の逸物は、先端が濡れていた。  触れたら、すぐにでも射精しそうだ。 「んっ、あ……っ! フユフサ、もっと……激しく、突いて……っ?」 「ここ、思い出の場所なんだろ? いいのか?」 「だから、シてほしいの……っ」  上体を倒し、秋在は冬総へキスを落とす。  押しつけるだけで、テクニックなんて欠片も感じられないキスでも……秋在からのものなら、冬総は嬉しかった。 「ひゃっ、ぁんっ! あっ、ぁあ、んっ!」  秋在の要望に応えて、冬総が何度も秋在を突き上げる。  臀部を手で押さえ、腰を引けないように押さえつけながら。  体と体がぶつかる、淫らな音。  秋在にとって寂しいだけだった場所に、新しい記憶が植え付けられていく。 「んっ、あっ、あぁ、っ! 気持ち、いぃ……っ! ボク、今……すごく、幸せ……ひっ、ぁう……っ!」 「俺も、幸せだ……ッ。秋在の気持ち、すげェ嬉しかった……ッ」 「ぁあ、あっ! フユフサっ、フユフサぁ……っ!」  痛いほどに、男根が締めつけられる。  秋在が酷く感じていて、絶頂が近いという意味だ。 「秋在、ナカに出して……いい、のか……ッ?」 「ぁん、あっ! ナ、ナカが、いい……っ! フユフサのは、全部……ボクの、だからぁ……っ!」  何度もナカを穿ち、冬総は眉間に皺を刻む。 「イく……ッ」  冬総が、体を硬直させる。  それと、ほぼ同時に。 「ぁあ、あっ! ふぁっ、あぁ、っ!」  秋在の体も、硬直した。  ビクビクと小刻みに痙攣しながら、秋在は荒い呼吸を繰り返す。  内側には、冬総の熱を感じながら……秋在は、潤んだ瞳で冬総を見下ろした。 「いっぱい、出てる……っ」 「……そういう指摘は、正直……照れる……ッ」 「ふふっ。フユフサ、可愛い……っ」 「…………俺の恋人が男前すぎて、メスになりそうだ……ッ」  微笑む秋在に、胸をときめかせながら。  冬総は愛しい恋人に、口づけた。

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