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香る一夜

荒い息を吐きながらふと紫音に目を向けると指を咥え噛みながら小さく震えている。 「ごめん、辛かった?」 頬に手を伸ばしそっと撫でると紫音が薄く目を開け斎藤を見上げる。 首を横に振る動作で目尻から涙が一筋流れた。 「こんなに気持ちいいの、初めてで…あっ」 まだ埋め込んだままだった斎藤のソレがびくりと震え硬さを取り戻すのを感じた紫音が腰を浮かせ声を上げた。 避妊具を取り換えるため斎藤がずるりと出ていくのを紫音が小さく喘ぎながら見ている。 新しい避妊具の袋を破き口に咥え、役目を終えた避妊具を外し口を縛る。 驚くほど吐き出されていた液を一瞬眺めてゴミ箱に捨てている斎藤の太腿に起き上がった紫音の手が触れた。 「口で…してもいいですか」 斎藤の答えを聞かずに紫音が手と口をほぼ同時に触れさせる。 纏わりつく液を舐めとるように根本から舌が上がる。 時折視線を斎藤に向けながら奉仕する紫音は酷く妖艶で、自分の下で喘いでいた先程とは別人のように見えた。 先端からゆっくりと紫音の口の中に飲み込まれ、 唾液の濡れた音と共に熱い口の中から出し入れされ、吸われ、舌を絡められ、斎藤の鼻から低く呻く声が抜けると、 上顎に擦りつけるようにしながら裏筋に舌を這わせた紫音も声を洩らし腰を揺らした。

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