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逃げないで(水族館デート 1)

どうしてもこの二人の続きが読みたくて書きました 水族館デートです、今回はエロはありません 他の小説書いたらエロあり書きます もしかしたら他の短編も続き書くことがあるかもしれません よろしくお願いします 甘すぎて吐きそうです、この二人 ​─────── 「えっと、大人二枚お願いします …………はい、彼氏くんの分」 「やっぱ後でチケット代返すぞ、学生に払わせんのは悪いし」 「……ぼくが払いたいから払わせてよ その、前のこともあるし……」 前にやりすぎてしまったお詫び、という形で彼氏くんに何かしたいことないか聞いたところ 『水族館行ってみたい』 とのことで二人で来たけど…… 二人で水族館、デートみたいだ…… って嬉しい気持ちの反面 さっきから周りの人がちらちら見てきて怖いし彼氏くんにも迷惑がかかってしまう ……昔から特に女の子にキャーキャー引かれることが多いから 笑ったりするとキャーって悲鳴上がったりやば……とか言われるから あんまり人の多いところは好きじゃないんだよな 「……い、おい、大丈夫か?」 「!ごめん、大丈夫…… えっと…………さっきから女の子たちがぼくの方見てヒソヒソしてるから あ!よ、よくあることだけど……彼氏くんに迷惑かける、と思って」 「あー…… 堂々としてろよ、気にすんなって ほら、いくぞ」 「え、う、うん」 さっさと歩き出す彼氏くんを慌てて追いかける 「ペンギンの散歩が見れるらしいぞ お前ペンギン好きそう、あとで見に行くか」 「!う、うん 彼氏くんは見たいものって「その言い方」 「"彼氏くん"じゃないだろ?」 「あ、えっと……澄二(すみじ)、くん」 「……ふん」 また歩き出すかれし……澄二くんの服を掴み、 「……澄二くんもぼくのこと、名前、で、 呼ん、で、…………ほしいです」 最後のほうは聞こえているか分からないくらいの小さな声だけど 「………………(たまき) ……いや、なんだよ、この付き合いたてのカップルみたいなやり取り」 耳を真っ赤にして進んでいく澄二くんを慌てて追いかける ……名前、初めて呼んでくれた たったそれだけだけどすごく、嬉しい 「……澄二くんここ結構暗いけど大丈夫?」 「ん、いやこれぐらいなら大丈夫 …………一人じゃないし」 「……?あ、そっか人たくさんいるから」 「……そういうことじゃねぇんだよ」 「?」 そうは言ってもぼくの服の裾を掴んでるから怖いんだろうな 足早に進んでいく 「あ、あれやってみようぜ」 明るいところに出れば澄二くんが嬉しそうに走っていく ……?何これ 「ほら、触ってみろよ」 澄二くんが出してきたものを人差し指でつついてみる 「……!?…………?!」 「すげービビってんじゃん」 澄二くんがとても楽しそうに笑う 「ナマコ見んの初めて?」 「なまこ?」 「これ、食べれるヤツだぞ」 「た、食べる……」 「ガチで引いてんじゃん」 澄二くんが水槽に戻したなまこを見る ……これ、を、食べる…………日本怖い

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