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冷たい君に熱い口付けを。

私はヴァンパイア。 国や地域によっては吸血鬼やバンパイヤ、ヴァンピールとも言われる…… まぁ、人間の形した血を吸う生き物だ。 ヴァンパイヤは日に焼かれるかにんにくを食べるか聖水をかけられるか、はたまた心臓に杭を刺されるか…… そうしなければ死ぬことはない。 言い方を変えれば死ねないんだ。 僕の親は僕が生まれてすぐにヴァンパイアハンターにやられた。 それからは一人で生きた。死ぬこともできず。何百年も何千年も数えることをやめてしまうほどに。 ヴァンパイアはハンター達にやられてもう何百年も同胞に会えていない。 人間の中に入ってもうまく馴染めない、ヴァンパイヤであることがバレれば殺せ、殺せと目の色を変え追いかけてくる。 場所を変えながら人間に混じって一人で生きた。 一人で生きることしかできないのだから。 そう思っていたのに、森に捨てられた小さな小さな人間の子供がいた。 おぎゃあおぎゃあと親を求めて泣いていた。 もちろん近くに親なんいていない。 今日の食事にするか、そう思って拾った子供は僕を見て泣き止み笑った。 きゃあきゃあと手を伸ばして。 気が変わった。どうせなら大きく育ててその血を啜ろう。 自分の好みに育ててやろう、暇つぶしにも丁度いい。 名はブラッドと名付けた。食料にも名前をつけたほうがいいだろう。 彼は僕を父と慕った。 別になんと言われようがどうでもいい。 食料に対して情なんて湧くはずもない。 ある夜、ブラッドが人間の女と歩いていた。 初めての感情が僕を襲った。 わからない、これはなんなんだ。 気持ち悪い、怒っているとも悲しいとも違う。 人間で言うところの喉に何かが引っかかっている、というような感覚なんだろうか。 ブラッドが帰ってきてから声をかけた。 「今日、女と歩いていたのを見た……彼女か?」 ブラッドは驚いた顔をしたあと顔を赤らめた。 次に見たときのブラッドの顔は真っ青を通り越して白くなっていた。 僕はブラッドにまみれていた。 僕はブラッドを拾った森へと足を運ぶ。 日が昇り始めている。 僕は初めて拾ったときのようにブラッドを大切に抱える。 ブラッドはどんどん冷えていく。 僕は日に焼けどんどん燃えていく。 最期に僕は

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