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第9話(3)

「レオン!」 「一体どういうつもりですか。海斗は今目覚めたばかりだと言うのに。それに訓練の担当は私がいるので充分の筈です。」 3日振りのレオンは俺を守る様に前に立ち、俺が大人の玩具開発をしていた時位、怒りの表情でエルマを睨み付けていた。 レオンの背後に立つと医者らしきお爺さんもいたのでお互い軽い会釈をした。 「ふふ、"海斗"ねぇ…?まあそんなに怒らなくても良いじゃないですか。猫目様もこうして元気で在られるのですから。」 悪気はない、と言った顔でニコニコと怒った顔のレオンに立ちはだかる。 俺はレオンに人前で堂々と名前で呼ばれ、少し照れてしまった。 「それに、猫目様、いえ、第二の女神様も神聖魔法が使える事を黙っていたことの方が問題ではありませんか? 今も受川様は危険な瘴気の現場で活躍されておられるというのに、弟子である猫目様が出向かれないのはいかがなものかと思いますが…」 俺としてはド正論過ぎてぐうの音も出ないが…レオンが前に出る。 「黙っているつもりはなかった。しかし海斗は普通の魔法はおろか、この方の神聖魔法の発動条件には少し難しい問題がある。それを解決してからでないと瘴気のある現地に赴くのは危険だ。」 レオンが俺を庇ってくれる。 「ですのでその発動条件を研究が必要となるのですよ。力が使えるというのならそれを国の為使って頂かないとね?」 何だか嫌味たらしい言い方だ。国の為だとか言っているが、勝手にこっちに呼んだのはお前たちだろうに。 「それに気になるのですよねぇ、猫目様の力の発動条件。さぞかし、善いのでしょうねぇ?」 エルマの視線が俺の身体を舐める様に見つめてくる。不快な視線に思わずゾッとする。 「…何を言っている。」 「ふふ、条件を知っているのが、レオンハルトさん、貴方だけじゃないって事ですよ。」 「えっ?!」 もしかして、レオンとのエロい行為が見られてた…ってことか…!?それはそれで恥ずかしい!! 「貴様…!」 レオンが見せたことない怖い顔でエルマを睨みつける。 「おやおや、そんな顔なさらないで下さい?このことは王の許可も得ています。ですので、研究対象は今は私の保護下にあるということです。」 「海斗を研究対象などと…!仮にも女神様だ。そんな方をお前には触らせない。」 「何を仰るのやら。貴方だって本来は猫目様の力をどうやって利用できるかを王に調査を任されていた筈です。その調査を私が引き継ぐというだけの話では?」 レオンがそんなことを王に言われていたなんて…。 いや、現状穀潰し状態の俺が言うのもなんだけども…エルマの元へ行くことになれば、当然レオンとも接点がなくなり、会えなくなってしまうんじゃないか。 でもレオンは出来るだけ俺がこの世界に順応できる様に様々なことを教えてくれた。嫌々なこともあったけど、それでも俺のためにずっと付き合ってくれていた。 …レオンと離れたくない。 そう自然と思った時だった。 「ふーむ、ではこうしましょう!レオンハルトさんも研究にそのまま参加していただくと言うことで!」 「…は?」 さっきまでの怪しい視線から一転、満面の笑みでレオンと俺に向かって提案してくる姿に俺達は呆気に取られた。

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