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第10話(4)

ガチャ、とドアの開く音がする。 「すまない、戻った。海斗、現在の状況を教えてくれ…るか…」 「あ」 王様からの呼び出しから戻ってきたようだったレオンは言葉の勢いが落ちていった。 それもその筈、この現状(惨状)を見たら誰でも言葉を詰まらすだろう。 「ん…♡猫目様ぁ…♡もうマッサージはしてくださらないの…ンッ♡ですか…?」 俺の目の前にはピクンピクンと余韻で震えている淫らな姿のエルマが横たわりながらもまだ物欲しそうに唇に指を這わせ、俺に先ほどの【マッサージ】のおねだりをしてくる。 それもほぼ全裸で下腹部は白濁で濡れ、編み込まれた美しい菫色の長髪も無造作に乱れ、白い肌は紅く火照り、肩で艶めかしく息をする淫靡な美男が。 …こいつ、なかなか淫乱の素質ありそうだな。とかなんとか考えてる暇ないんだった。 「あっえーとぉ」 この状況はどう説明したら良いのか。 ダラダラと実に具合が悪くなるような汗が流れてくる。 「…何をどうすればこのような状況になるのか説明いただこうか」 レオンの冷たく鋭い視線になにやら背中から黒いオーラが見える気がしなくもないがそれはこの威圧感のせいだろう。 「ひえぇ、えっとこれには深い訳が…え、エルマしゃんにちょ〜〜と気持ちいい♡マッサージをしてあげてたというか…」 「…ほう?これがマッサージだと?」 俺にズンズンと詰め寄ってくるレオンに、俺の後ろから声が上がる。 「お待ちを!」 それはいつのまにか身なりを整えたエルマがいた。 「オホン!お見苦しいところをお見せしてしまいましたね!ですが私感動いたしました!」 「いつのまに…」 先ほどの淫らな格好だったとは考えられないほどいつもの調子で演説を始めるエルマ。 「海斗様のこのローターというマッサージ機!こちらは素晴らしい発想の魔導具ですね!今は小型ですが肩や背中に合わせたサイズのものも用意すればすぐに実用化出来そうではないですか! 私もいささか…♡過敏に反応してしまいましたが肩凝りや腰痛に悩む文官達からも好まれることでしょう!」 温度差に風邪引きそう…俺とレオンは思わず呆気に取られ固まってしまう。 「またこのローションという潤滑剤!夜伽など性行為をする際一般的には潤滑油もありますがこちらは滑りが強いので摩擦で痛みを感じるなどのお困りの方にとても重宝されることでしょう! そして…私、実は恥ずかしながら自慰はあまりしない方なのですが…先ほどのローションとこちらのディルド♡を活用すれば1人でもより楽しめることでしょう…♡」 うっとりとディルドを手に見つめながら頬を赤く染めながら熱弁するエルマ。 そして次々とエログッズの熱弁を聞かされる俺。いやあ作り甲斐があるね!そして隅々にエルマのエロい感想が混じっている。異世界人の性活に気に入っていただけたようで何よりだ。 …あとやっぱりエルマはビッチの素養ありと。 うんうん、と熱弁を真剣に聞く俺と、呆れたように頭を抱えるレオンとの温度差もなかなかのものだろう。 「…夜伽の玩具を作られていると知った時は呆れたものでしたが使い方によっては助かる方も大勢いらっしゃるということです!猫目様は大変素晴らしい技術力と発想力をお持ちですね!」 「あ…」 ふと、自分の役に立たなさを感じることが多かった異世界生活の中でこんな事でも何かの役に立てると言ってくれたことで胸の奥のモヤモヤが少し落ち着いた気がした。

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