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第七章・5
でも、といつまでも往生際が悪いのは、士郎の方だった。
「AVでは、受け手側もいろんなことをやらされるんだぞ? フェラとか、秀実できる?」
「士郎さん、バスタブの縁に、腰かけてください」
「こう、か?」
士郎が言われた通りにすると、秀実はすかさずそのペニスに手を添えた。
「ひ、秀実?」
「士郎さん……」
秀実の口から、紅い舌がのぞく。
それは淫らに踊りながら、士郎のものを愛し始めた。
ぺろぺろと舐めた後、口の中に入れてねっとりとしゃぶる。
士郎の性器は並みよりはるかに大きかったので、半分しか秀実の咥内に入らなかったが、苦し気に喉奥まで入れようと、彼はがんばった。
「ん、っく。んぅ、う。ふぅ、んんぅ……」
じゅぷじゅぷと唾液の音が鳴り響くバスルームの中で、士郎のペニスは硬く勃ちあがった。
「秀実、ありがとう。もう、いいから」
そっと頭に手を置くと、秀実はようやく士郎から離れた。
はぁはぁと喘ぎ、頬を染めた姿が可愛い。
「なかなか巧かったぞ。恋人、いたのか?」
「昼間に、DVD観て、研究、しました」
士郎さんを、悦ばせたくって。
そのひたむきさに、士郎はのぼせ上った。
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