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第九章 冷やし中華始めました!
秀実は仰向けになって、受け身の姿勢を取った。
士郎が自らのペニスにローションを塗りたくり、大きく脚を開いた秀実の後膣にずぶずぶ挿れ始める。
(あ、やっぱり苦しい……)
事前に慣らしてはいたのだが、士郎のペニスは特大だ。
喘ぎ、というより小さな悲鳴をあげ、秀実は苦悶の顔つきをした。
「いい表情だ」
監督は、カメラを止めない。
この苦しみが、次第に快感に変わっていく様子を撮って行くのだ
すぐに士郎は、細かく腰を動かし始めた。
(こ、ここで僕は、僕の……)
恥ずかしい。
でも、台本には、そう書いてあったし!
秀実は思いきって自分で自分を、そろりと扱き始めた。
監督からは、カットがかからない。
二人はそのまま、絡みを続けた。
延々と続く二人のセックス。
カメラが、周囲をうろうろしている様子が解る。
アングルを変えたり、ロングからアップへと転じたりしているのだ。
(僕と士郎さんの秘密だったのに)
それが白昼、人の目にさらされている。
DVDが販売されれば、さらに多くの人の目に……。
「はい、カット!」
監督の止めが、秀実には救いだった。
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