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第九章・5
もう一度正常位になった士郎は、一度ペニスを大きく退いてそこに再びローションを流した。
すぐにまた奥へと貫くと今まで以上に粘っこい音がして、秀実は耳まで熱くなってきた。
自分の漏らす喘ぎも、速く激しくなっている。
(あぁ、士郎さん。気持ち悦いよぅ、士郎さん!)
士郎は相変わらず細かく腰を震わせたり、ゆっくり突いたりと、まるで攻め方のお手本のように動いている。
そんな士郎が、初めて声を出した。
「ヤバい、出る」
素の士郎なら、まず口にしない言葉遣いだ。
は、と秀実が息を吸うと、士郎は素早くペニスを秀実の後膣から引き抜いた。
白い精液が数回、勢いよく飛び、秀実の腹の上にかけられた。
台本では、秀実はその後も自慰を続け、士郎の後に射精する。
だが、腹の上にかけられた熱い体液の刺激に、秀実は我慢ができなかった。
「ん、ぁあ! はぁあッ!」
震え、一気に達してしまったのだ。
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