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第十三章・7

「もう、帰るんですか?」 「帰る前に、ちょっと遊ぼう」 「遊ぶ、って何を。うわぁ!」  士郎が座席のシートを倒し、秀実は派手に仰向けになった。 「秀実、愛してるよ……」  キスをし、その手はシャツをはだけてゆく。 「だ、だめです。こんなトコで! 誰かに見られたら……、あんっ!」 「したくない?」 「そ、それは」  さっきまで、緊張の連続だったのだ。  秀実は、士郎に身を任せて身体と心を解放させていった。 「あ、士郎さ、んッ。んんぅ、はぁ、あぁ……」  士郎の指が後ろを探る。  秀実は腰を浮かせ、彼を受け入れた。 「あぁ、そこ……、すっごく、いい、ですぅ……」  蕩けるような秀実の声に、士郎は彼にスキンを渡した。 「汚したら後が大変だから、ね」  そう言って手を添え、秀実にスキンを着けさせた。

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