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第十六章・5

「ミチルさん、どうしたんですか?」 「うん。彼にも映画のオーディションの話が来たらしい」  隠しておいてもすぐに解ることなので、士郎は秀実にはあえて明かした。 「ミチルくんは、秀実の強力なライバル、ってところかな」 「僕、大丈夫でしょうか」 「確かにミチルくんは実力者だけど、秀実には彼に無い良さがあるからね。心配にはおよばないよ」 「ありがとうございます」  そんなことより、と士郎は秀実の身体をベッドに押し倒した。 「さ、続きやろう!」 「つ、続きって! さっき終わったじゃないですか!」 「あんな中途半端な終わり方じゃ、かえって欲求不満になる」  士郎は、秀実の白い腹を優しく撫でた。 「もう一回、ナカに出しても平気か? ピルは飲んでるな?」 「はい。もう、仕方ありませんね」  恥じらいを含ませて、秀実は脚を開いた。  濡れて光る紅い蕾が、かすかに蠢き士郎を誘う。 「挿れるぞ」 「はい……」  太くて硬い士郎のペニスを受け入れ、秀実はのけぞった。

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