160 / 333
19-17
「ぁ、っ、だめ、っ、ん、ンっ」
「柚木のこと、何回もよくしたい」
「や、だ……っ……ゃぁ……っ」
「もっと、たくさん、俺で気持ちよくなって」
舌先を交えながら囁かれる比良の過激な愛情。
粘膜ひしめき合う蜜穴の奥をゆっくり擦り立てられた。
グチュグチュとナカを鳴らされる度、多感と化した柚木の細腰がベッドの数センチ上で痙攣した。
「だ、だめ、ほんと……また……っ」
憧れのクラスメートの指の輪郭が、自分の蜜穴内で細やかに動いているのが、嫌というほど全身に伝わってくる。
「い……いっちゃぅ……」
連続して与えられる快感にどんぶらこと押し流される柚木に、比良は、うっとりが止まらない。
「柚木、いいよ。心配しないで。大丈夫」
涼しげに長い睫毛を伏せて夢中になった。
夜と共存する薄明かりの中、凛とした顔立ちに光と影を孕ませ、愛しいオメガを独り占めしている優越感にどっぷり浸かった。
「ひ……っ」
小刻みに執拗に動き出した中指に柚木は涙を散らす。
目の前の比良にしがみつき、ベッドから浮いた腰を張り詰めさせた。
「ほら、このまま……な?」
「ぁ……っ……あん……比良く……っ」
「いって。ほら……」
鉤型に曲げられた指の先が規則的に振動する。
柚木は口をへの字に曲げた。
成す術もなく二度目のオーガズムに速やかに至った。
「ん……ッ……ッ……ッ……!!」
絶頂に絶頂を重ねて頭が真っ白になる。
シャツの襟元に覗く比良の鎖骨に鼻先を押しつけ、彼の匂いを胸いっぱいに吸い込んで、深い恍惚感に溺れた。
「……今、俺も心臓が止まりそうになった」
かろうじて鼓膜に掬い上げた彼の声。
ぐしゃぐしゃになったダブルベッドの中央で手足を縮め、柚木は丸くなる。
別格のアルファの手管にまんまとはまり込み、理性がツーンと痺れているオメガは、極上の温もりを誇る懐で休息を得ようとした。
「またエビの真似してるのか?」
比良は柚木自身の熱気でしんなりしているその黒髪を梳く。
「……エビじゃない……おれ、亀……スッポン……」
寝言みたいな呟きを洩らした無防備なオメガに欲深な愛情を募らせる。
ポロシャツの襟に隠された聖域に誓いのキスを刻みつけたくなる……。
ともだちにシェアしよう!