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『柚木、俺と心中してくれるのか』
(比良くんとマストくんは全ッ然違うようでいて、実は似てる……?)
彼の囁きが脳にダイレクトに響いて、たちまちとろんとした柚木は、ぼんやりと思う。
甘ったるい夢心地に浸かるオメガの両足が比良に開かれていく。
あれだけ意固地になってくっつき合っていた膝同士が離れ離れになって、ご開帳、後は股間に差し込まれた両手を退かせば……。
「隠してると却ってヤラシイ」
柚木はのろのろ瞬きした。
「想像を掻き立てられて歯止めが効かなくなる」
四足 の体勢になって顔を近づけてきた比良に……じわぁ……蜜穴がまた独りでに潤った。
「えっちなこと、が、したくなる」
(こんな比良くん、知らない)
心許ない両手のガード越しに彼の真っ直ぐな視線が突き刺さる。
ナカまで見透かされ、暴かれているような心地に背徳的ゾクゾクが止まらない。
濡れるというより溢れてきてしまう。
「残り香じゃない、柚木の甘い匂い」
秘所を覆い隠す手の甲にキスされて、柚木は、首を竦めた。
浮き出た関節に軽く歯を立てられ、舐め上げられると、獰猛な興奮に理性をかぢられかけた。
「や……っ」
「柚木のペニス、勃ってる」
「ぅぅぅ……逐一報告、不要です……」
「でも初々しくて可愛い」
「っ……っ……それ……マストくんにも言われたし……」
凛々しい上がり眉の片方がピクリと動いた。
「んっ!」
息を吹きかけられて柚木は竦み上がる。
「っ、あ、ぅ……そんなとこ……だめ……」
重なり合う両手のそば、太腿の付け根の内側に沿って口づけられて体の奥が怖いくらい……そう、怖いくらいキュンキュンした。
比良ならば非力な両手などすぐに退かすことができる。
今度は開放されるのを望んでいる<待て>の姿勢に柚木は心をぎゅうぎゅう搾り上げられた。
(……おれだって、比良くんの匂い、好きだよ……)
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