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23-12
「ッ……柚木」
「ご、ごめ……ごめんなひゃ……」
少しずつ沈めた頂きを包み込み、搾り上げるようにうねる蜜穴内部に密かに歯軋りしていた比良は首を左右に振ってみせた。
「謝らなくていい……」
「ふぇぇ……おれの体、おばかになってる……」
見慣れない雄めいた色気に中てられて微絶頂が続いている柚木は、比良に頭を撫でられ、またそれだけで胎底をときめかせた。
「柚木は俺の腕の中にすっぽり入るな……」
彼の言葉一つ一つが鼓膜に染み込んでいく。
「いつまでも閉じ込めてみたくなる」
「っ……比良くんの腕の中、ずっといていーの……?」
比良も同じだった。
柚木の上擦った声を聞く度に欲望の火に腹の底を炙られているような心地がしていた。
「うん……いつまでもいてほしい」
一旦静止させていた腰を緩やかに動かす。
狭まり合う内壁の中心に滾るペニスを挿入していく。
「ぁ……っ……もっとナカに……きた……?」
「柚木……俺も馬鹿になっていいか……?」
「ぇ……ぁ、ん……っ……んん……っ」
「他のこと、全部忘れて、どこまでも柚木にのめり込みたい……」
鉛じみた熱い昂ぶりがもっとナカへ。
指で刺激されて感じやすくなっていたところを擦り上げられた。
「やっ……!」
「この辺、いいのか……?」
「ん……っ……いいのかな……よくわからな……」
「本当に……?」
蜜壺内で窮屈そうに屹立していたペニスが膣壁をやんわり引っ掻いた。
「あんっ」
柚木は露骨に反応してしまう。
二人の挾間で純潔のペニスを遠慮がちに勃ち上がらせ、先走りの雫を鈴口から滴らせた。
(……ほんと、なにこれ……)
制御不能な興奮に痛覚は麻痺し、手がつけられない恍惚に深く巣食われていく。
初めてなのに。
比良をどんどん受け入れてしまう。
未熟な子宮までもが疼き出す……。
「ッ……!」
さらに奥へ来ようとした比良の肩に柚木は爪を立てた。
「こ、こわい」
「柚木……」
「だって、比良くんの……お……おっきぃんだもん……」
「……」
「おおお、おれのアソコ、裂けちゃう……これ以上は、もうむり……行き止まり……」
(ごめん、比良くん)
不甲斐ないオメガでごめん。
どへっぽこでごめん。
でも怖いものは怖い。
まだ生理も来てなくて、おれの体不完全で、本番エッチなんて早すぎた。
妊娠しないからって派手に遊び回るオメガも一部いるらしーけど。
おれにはやっぱりむりだ。
「……大きくて悪かった、柚木」
(……おれは比良くんになんてこと言わせちゃってるんだ)
「でも、もう少し、このまま……」
「ぇっ、ぁっ……?」
柚木のお願い通り、比良はそれ以上突き進むようなことはしなかった。
ただ退くこともせず。
やまない締めつけの中で興奮に促されるがまま律動を開始した。
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