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24-5
「ぁっ」
太腿から脇腹へ、パジャマを捲り上げて肌伝いに両手が移動してきたかと思うと、おもむろに真下から突き上げられた。
「待っ……」
膨れ上がった昂ぶりでゆっくりじっくり貫かれる。
「んっ……比良くん……っ」
真っ直ぐに自分を見上げてくる比良と目が合う度に感度が恐ろしく増していく。
(どうしよう、もうむりだ)
四肢のプルプルが限界を来たして柚木は観念した。
怖々と腰を落としていく。
自ら最奥へ、芯を絶やさないペニスを招き入れていく……。
「くぅぅン……奥きひゃぅ……」
「ああ……後少し……そのまま……」
「ふぇぇ……串刺しになっ……っ……た」
とうとう比良の下腹部に着地した柚木はぐっと項垂れた。
奥まで抉じ開けられているのがひしひしと伝わってくる深い挿入感。
ナカで力強く息づく彼のものに蜜壺全体がどうしようもなくざわめいた。
「柚木、頑張ったな……」
自分の真上で乱れる呼吸を整えようとしている柚木に比良は労いの声をかける。
「もぉ……動けない……」
「そうか、わかった」
「お……おなかへった……」
起きてから何も食べていない柚木は「おそようさん」の分際で空腹を訴えた。
「ごはん……いつ食べる……? 比良くん、何か食べた……? 食べてないの、おれだけ……?」
まったくもってムードのない話をしてくるオメガに「朝食にトーストは食べた」と呆れるでも萎えるでもなく別格のアルファはまともに答えた。
「ぅぅ……いいなぁ……」
「昼食はまだだ」
「じゃあ、早く食べよ……も、もぉ……離れてもい?」
「駄目だよ、柚木」
落とし切った腰を撫でられて柚木は堪らず天井を仰いだ。
蜜穴内を占領しているペニスをぎゅうぎゅう搾り上げる。
口角から溢れた唾液がツゥ……と頬の上を伝い落ちていった。
「だ、め……今……おれにさわっちゃだめ……」
比良はすぐに達したことに気づいた。
その身を支えている両腕を相変わらずプルプルさせ、大きく仰け反り、急所なる喉が際立っている柚木を穴があくほどに見つめた。
「昼食よりも柚木のこと食べたかったんだ」
視界が白い天井で埋まっていた柚木は小さな悲鳴を上げる。
「ひッ……しゃ、しゃべったらだめ……」
(なんか変だ)
昨日より感じてる……?
たった一晩で、おれの体、おばかどころかヒワイになっちゃった……?
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