220 / 333
24-9
「初めてだったのに、あんなに感じていーの……? 今も、こんな……おれの体ものすごく熱い……」
「それでいい、柚木」
湯船の中でざばりと立ち上がった彼は平担なラインを描く尻丘に股間を押しつけた。
「っ……だ、だめ、ほんとやだ」
凄まじく発熱しているペニスを尻たぶの狭間に割り込ませ、切なげにヒクつく後孔を性感豊かな裏側で擦り立てる。
「ぅぅ……やだってば……」
中心の窄まりにダイレクトに響く摩擦感に柚木は徐々に内股になっていく。
「や……やめて……」
弱々しげな拒否を無視して<マストくん>は腰を揺らし続ける。
お湯で濡れていたところに透明な先走りがまじって、絡まり、ヤラシイ感触がみるみる増していって柚木は呻吟した。
「ううぅぅーーー……っ……なんか言えっ、聞いてんのかぁっ」
やはりムードも顧みずに涙ながらにキレちらかして背後に居座る彼を睨んだ。
「おれ初心者っっ、こんなっ……こんな上級レベルのエッチむりなんだってば!!」
「ふは……」
「ふは、じゃない~~~!!」
全身がしっとり濡れたへっぽこオメガの怒り顔に<マストくん>は込み上げてくる気持ちに忠実に頬を緩めた。
「どこまでもいじめたくなる奴」
彼らしからぬ穏やかな笑みだった。
間近に目の当たりにした柚木はしばし釘付けになった後、直ちに我に返ると唇を尖らせた。
「き、昨日はいじめてないって言ったのに……やっぱりいじめてる……」
「そんなに嫌なのか」
「やだ!」
「じゃあコッチならいいな」
「えっ……あ……っ」
お尻に頻りに擦りつけられていたペニスが閉ざされた内腿の隙間ににゅっと滑り込んできた。
「ン……!」
本番に等しい腰遣いで始まった素股プレイ。
はち切れんばかりに育った熱源が、昨夜よりも感度が上がって柔らかく蕩けた蜜穴表面に前後に擦りつけられる。
「こ……擦り過ぎぃ……」
クリトリスにまで同時に与えられる淫らで猥褻な刺激。
「溢れてくるお前ので俺も濡れる」
慢心の滲む意地悪な声に柚木の心臓は引き攣った。
「いくか、柚木」
「っ……っ……ん……」
「このままいくな……?」
「う……ん……いく、かも……いっちゃう……」
「ああ、俺を感じながらいけ……」
ともだちにシェアしよう!