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「何というか柚木は……甘口なんだな……」 (……おれ、カレーじゃなぃぃ……) 全力で目を瞑っていたら膝を掴み直された。 脈打つ昂ぶりがどんどんナカへ。 うねる膣壁を傲然と拡げて奥へとやってきた。 「あ……ん……!」 痛みは然程なく、際限なく押し寄せてくる恍惚の波に今にも攫われそうになっている番の片割れに比良は囁きかける。 「柚木、ずっと目を閉じてるつもりか……?」 「とっ……閉じてる……終わるまで閉じてる……」 頑なに目を閉じて現実逃避に挑んでいるへっぽこオメガを、別格のアルファは、興奮のやまない黒曜石の視界に閉じ込める。 「それなら俺は柚木をずっと見てる」 膝頭に浅く食い込んだ五指。 鮮やかな欲望に新たに目覚めて昂揚したペニスが抽挿を始める。 止め処ない愛液が絡まって濡れ光る肉杭が蜜穴を行き来した。 「想像していた以上に……感じる」 緩やかに前後に厚腰を動かし、指で念入りに解したとはいえ、まだまだ窮屈な蜜壺に比良は熱源を擦りつけた。 「気持ちよくて堪らない……」 「ひ……ぃ……ん……」 「柚木は……? やっぱり痛いか……?」 「ぃ……痛くない……けど……っ……っ」 二人の指姦により敏感化していた場所にペニスが何回も何回も当たり、執拗に刺激され、柚木は比良と繋がった状態で初めて感極まった。 「んーーーーーーー……ッッッ」 しっとり汗ばむ胸を大胆に突き出す。 全身をビクビクと波打たせて射精なきオーガズムにどぼんと突き落とされた。 「は……」 一旦、動きを止めた比良は短く感嘆した。 我が純潔を捧げられて濃厚な悦びに耽溺する番のオメガに心行くまで見惚れた。 「はぁっ、はぁっ……はぁ……はぁ……」 「柚木も感じてくれてるんだな……」 半ば意地になって閉ざしていた目蓋を柚木はおっかなびっくり持ち上げていく。 「俺と一緒だ……嬉しい……」 暴力的ですらある肉圧に熱源を嬲られ、少し苦しげな、鮮烈なくらいの色香が差した黒曜石とバッチリ目が合った。 (あ……脳みそ溶ける……) 「動くよ、柚木……」 「あぁ、んっ……んんんっ……ふぁっ、ぁっ……」 「俺ともっと気持ちよくなってくれるか……?」 (ほんとに比良くんとセックスしてる) お腹の奥がずっと熱い……。 ひどくジンジンする……。 (……比良くんが動く度に天国に召されてるよーな……) 「し……しんじゃぅ……」 じっくり律動する比良にジンジン、ムズムズが急激に加速した。 胎底を掻き毟りたくなるような危うい感覚に柚木は怯える。 拒まない代わりに拠り所がほしくて。 顔に添えられていた眞栖人の指に純真無垢なる仔犬さながらに噛みついた。

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