326 / 333

1-2

二階の部屋から一階のリビングへ移された大豆。 「んっ……あ、あのさ、五時にお母さん帰ってくるから、それまでには余裕もって終わらせてもらえると、非常に有難いですっ……んんンっ……!」 「わかってる」 柚木の部屋のベッドの上。 中途半端に服を着たままの二人は上下に重なっていた。 下肢の服を寛げた程度の比良の、逞しく健やかに育った熱源が、柚木のアソコに潜り込んでいる。 熱々な昂ぶりで押し拡げられて、ゆっくりと小突かれて、はだけたネルシャツ以外に何も身に着けていない柚木は胸を反らした。 「ふぅぅっ……」 「やっぱり、こういうことは、大豆にはできないからな……」 「ッ……当たり前じゃん!!!!」 「ッ……柚木、大声を出したら、締まる……」 「ッ……ご、ごめん……です……」 比良は微かな笑みを浮かべた。 雄めく色気滴る笑い方に柚木の胸はぎゅっと捩れる。 「……ん……む……っ」 比良は大人びた微笑を浮かべたまま柚木にキスした。 相も変わらず奥手な唇を恍惚へ誘うように、じっくり、甲斐甲斐しく口づけた。 「ふぁ……っ……ンっ……んんっ……んぷっ……っ」 キスしながら緩やかに律動する。 窮屈なナカを念入りに慎重に解す。 うねる蜜穴の奥に頂きをヤラシク擦り当てた。 「ゃっ……」 はだけていたシャツをさらに左右に広げ、胸の突端にもキスをした。 控え目に色づく突起を、交互に、あっという間に満遍なくびっしょり濡らした。 「ん、ん、ん……!」 「柚木は、俺が入れ替わったら、元に戻るために協力してくれるか……?」 「ふぇ……?」 「今日は柚木と大豆がキスをしたら元通りになった。でも、例えば俺が醜いものに姿を変えられて……キスすれば呪いが解けるとしたら……キスしてくれる……?」 胸元から顔を上げ、上目遣いに尋ねてきた比良に柚木の心臓はビリビリと痺れる。 「なっ……なんでも……どんとこい、です……」 「本当に……?」 「比良くんがカエルになったとしても……キスできるし、余裕で……」 (カエルだったら可愛い見た目のやつもいるし) 「嬉しい」 うっすらと汗ばむ頬を紅潮させて比良は笑った。 「柚木も俺に甘えてみて……?」 柚木は目を見張らせる。 背中に両腕が回されたかと思えば、抱き起こされて、比良のお膝に乗っかる体勢に移行された。 向かい合った座位。 さらに比良の熱源が奥へやってきて目尻に涙が滲んだ。 「ぁっ……ぁぅ……これぇ……深ぃぃ……」 「気持ちいいか……?」 「……わ……わかんな……」 「大豆は素直に教えてくれたのに……」 「おれ……大豆じゃなぃぃ……ワンコじゃなぃぃ……!」 細い腰をしっかり抱いた比良の両腕。 上下に揺らしたり、円を描くように動かしたり。 自ら動いて何回も突き上げたり。 「あんっ……」 「今、鳴いたな……可愛い」 「ぅぅぅっ……違ぁ……」 「もっと鳴いて……?」 「ひ、比良くっ……ぁっ、あんっ、ふぁっ、ぁ……」 奥まで突き上げられて柚木は堪らず比良にしがみついた。 自身の純潔ペニスをピクピク悶えさせて、先程まで甘やかされていた胸の両突起まで張り詰めさせて、呻吟した。 「柚木……」 「ぁぁっ……き……きもちぃぃ……っ」 「ふ……ちゃんと言えたな……ご褒美あげなきゃな……ほら……」 「ゃっ、らめっ……奥、そんな……突かれたら……!」 「君だけに俺をあげる」 柚木に形振り構わず甘えられたくて、短い時間ながらも、それはそれはたんまり溺愛した比良。 「ぅぅぅ……余裕もってって言ったのにぃ……ギリギリだぁ……」 「そういえば、柚木、カエルの話をしていただろう」 「……それがどーかした?」 「あの話ではキスをするんじゃなく、カエルは壁に叩きつけられて元の人間の姿に戻るんだ」 「そんなことできるわけない!!!!!」 どちらにも甘えてくる大豆を挟んで仲睦まじく(?)語り合う比良くんと柚木なのだった。

ともだちにシェアしよう!