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Chapter 17―2
(R-18)
気を失った浅田の両手両足を縛り、工場奥の狭い部屋へ放り投げると、ふたりはヒカルが乗ってきた車へ移動した。
武智は車内へ入ると同時に、ヒカルの体を後部座席に押し倒し―――。
「ぁあっ、あっ、」
ズブズブと武智の凶悪な雄が、ヒカルの狭い孔へ埋まっていく。ほとんど解していないに関わらず、抵抗は少なく武智を緩やかに招き入れる。
カッ―――と、腹の中が熱くなった。
数時間前、誰かがここへ入っていたのだ。そう気付いて、気が狂いそうになる。
相手が喜原勝基であれば端から諦めているが、拐われていたのだから、きっと彼ではない。
弟の遼基もしくは、他の組員だろう。
よく分からない相手に楔を打ち込まれるヒカルの姿を想像すれば、腹が立って仕方がない。
「ヒカルさん、動きますよ。」
「まだ、まてっ、まだ動くなっ!」
ヒカルが慌てて止めようとしたが、その手を押さえて武智は膨れ上がった雄で出し入れを始めた。
ガクガクと全身が震えるほど気持ちがいい。
「すみ、ませんっ。」
「やぁっ、くるしっ、おねが、あぁっ、」
イヤイヤ―――と、ヒカルが頭を振る。その幼い仕草に余計に煽られ、武智は激しく腰を打ち付けた。
「ああっ、ひっ、ぃんっ!」
狭い車内でヒカルが逃げようと身悶える。
しかし、その顔はすっかり溶けていた。気持ちよくて堪らないのだと、ヒカルの全身が悦んでいるのが分かる。
―――快楽に弱い人だ。
風のように掴み所のないヒカルだが、この表情だけは演技でないと確信している。嘘ばかりの二人だけれど、今ここに嘘はなかった。
だから、繋がっている事が、こんなにも安心するのかもしれない。
確かに、ヒカルが腕の中にいると。
「いくっ、いくからぁっ―――ぁあっ!!」
ヒカルが真っ赤な顔をして、白濁を飛ばした。
「―――くっ、ぁ!」
武智の雄が痛いほど締め付けられる。それに逆らえる筈もなく、ヒカルの最奥を目指し、武智も熱い飛沫を注ぎ込んだ。
額から汗がツッと落ちる。
「好き―――、です。本当に。」
まだ長い絶頂の中、ビクビクと震えているヒカルの体を、折れそうなほど抱きしめた。告白はこれで何度目になるだろうか。
「ヒカルさん、少しはオレを好きに、」
武智の問いかけは、ヒカルに肩を押されて止められた。上半身を離して見下ろすと、真っ直ぐにこちらを見返すヒカルの目にぶつかる。
「聞くなよ。本当の名前すら呼べないのに、そんな事に何の意味があるんだ。そうだろ?」
そう言い、ヒカルは静かに笑った。
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