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第18話 猟犬様の戯れ④

「やっ! ぁあっ! だめっ、もっやめ……っ! ……んっ! んんぅっ……!」    静止の言葉ごと唇を奪われた。  口内を蹂躙されて、びくびくっと痙攣する希望に構うことなく、ライの手は同じ速さでそそり立つ芯を刺激し続けている。  刺激から逃れようと腰を捩るが叶わず、顔を背けようにも撫でるような優しい手つきで頭を押さえられていた。   「んぅっ! ンンッ……!! ……んっぅん――っ!!」    キスされたまま、希望の腰がビクンッと大きく跳ねて、ライの手に白濁を放つ。ぴくん、ぴくん、と腰が跳ねる度に欲が溢れている。   「ふっ、あぁっ……はぁっ……! ……んっ! あぁッ! やっやだぁっ……!」    ようやく唇が解放されてほっとする間も無く、ライは希望の胸のぷっくりといやらしく主張するピンクを口に含んでしまった。ぬるりともざらりともする舌でコロコロと弄ばれて、希望は甘い声を上げながら首を振った。   「あんっ! はぅんっ……!」    強く吸い上げ、ちゅぱっと音を立てて離れる刺激に身体がビクンと震える。指先で弄ばれていた時はジンジンと熱くひりついていた胸の突起は、今はてらてらと妖しく濡れていた。たっぷりの唾液とじっくり吸われたことを物語るように、赤く熟れて、美味しそうにぷっくりと膨らんでいる。   (……元に戻らなかったらどうしよう)    一抹の不安が脳裏を掠めたが、すぐにかき消される。待ち望むかのようにツンっと主張していた反対側の果実を、ライが噛んだのだ。   「ひっ! ぁあっ! やっ、あっ……アッ! だめ! だめっ……!」    休む間もなく与えられる刺激に、希望は翻弄されていた。  中心を擦りながら、キスされて胸を弄ばれて、もうどこが気持ちよいのかわからなかった。  足腰がびくびくと震え、まだ痙攣して時折小さく跳ねているが、何もできない。止められない。    雄の象徴を自分以外の誰かに触られたのは初めてというわけではない。希望だって、恋人くらいいたことがある。相手が雄でも雌でも、互いのそこに触れ合って、愛を深めたりもした。  だけど、短時間で何度も達することは今までなかった。自分自身で慰めていた時だってない。    すっかり性感帯となってしまった胸を刺激されながら、中心は弄られてとろとろと涙を流す。上下にするだけじゃなくて、先端をくりくりといじめたり、根本の双玉を柔らかく揉んだり、ライは希望が知らなかったことをしてくる。未知の刺激は耐えようもなく、容易く快楽として受け入れてしまった。    絶頂を迎える寸前、やめて、だめ、と止めようとしているのに、ライに唇を奪われる。分厚い舌が逃げ惑う希望の舌を絡めて、吸い上げる。抗議も理性も全部奪い去って、何度も絶頂へと追い込んだ。    激しい快楽の余韻に、荒い呼吸を繰り返して、胸が大きく上下する。指一本さえ動かすことも億劫で、文字通り精根尽き果てたように力が入らない。  一回だけでも経験したことのない程の快楽が全身を襲い、目の前が真っ白になって弾けるのに、もうこれで三度目だった。    今も目の前がちかちかと光が弾けている。何度も繰り返し快楽の波に飲まれたせいか、ずっと身体が痙攣していた。通常の状態に戻れなくなりそうで、希望は怖くて仕方なかった。    一度離れたライの指先が、再び希望のものへと伸びる。果てたばかりでくったりしているのに、先走りと白濁の入り混じる体液を纏って、つつつ、裏側に指先を這わせる。希望はひっ、と小さく悲鳴を上げて震えた。   「もっ……! もうだめっ! だめっ!」 「んー?」    ライはじっと希望を見つめたが、指先は止まることなく、すす、と芯をなぞった。   「ああぁっ!」    びくっと震えて希望が仰け反ってライに胸を突き出すような形になった。ライは差し出された果実に、ふぅ、と息をかける。   「ひゃあぁんっ!」 「ははっ、可愛いなお前」 「いやっ、やッ、ぁあんっ……!」    全身がいつも以上に敏感で、身を捩って肌が擦れるだけで身体が震える。過剰に反応する希望に、ライは楽しそうに何度も触れる。戯れのようなそれでさえ、今の希望には身に余るほどの快楽と刺激だ。  希望は息も絶え絶えに目尻に涙を溜めていた。   「やだっ、もぅ、だめぇっ……ひぐっ……! もっ、触っちゃやだぁ……! とけちゃうよぉ……っ」 「んー? あーごめんごめん。もう触んない」    ぐすっと鼻を啜り、泣きそうな声で懇願すると、ライはようやく指先を離した。  希望はほっとして僅かに力を抜いた。だが、ライが双丘の奥に手を伸ばしたので、ぎくりと身体をこわばらせる。いじめ抜かれて溢れてしまった白濁と透明な欲は後ろまで垂れていて、その行く末を追うようになぞっていく。やがて後ろの秘部に触れると、くにくにと柔らかく撫で始めた。   「ひっ、やっ! やぁッ……あんっ!」    今までとは違って、ぞわぞわと背筋を得体の知れない感覚が這い上がる。くすぐったいようなむず痒ういような、慣れない刺激に希望は小さく震えていた。   (何? 何してるの?!)    希望は訳もわからず震え、じっと耐えていた。けれど、くにくにと周辺をなぞっていた指先がくぷ、と中へ入って、また「ひゃあぁっ!」と大きな悲鳴を上げた。   「やっ……!? やだやだっ!」 「えー? じゃあこっちまた触っていい?」 「ひっ!? い、いやっ……やっ……!」 「それとも、こっち?」 「あぁんっ!」    少し落ち着いてきた胸の尖りを、ライの唇が軽く触れた。希望はふるふる、と頭を横に振った。目尻に涙が浮かんで、零れ落ちそうだった。   「だ、だめっ……」 「じゃあどこがいい?」 「……っ……」    ぎゅっと唇を結んで、希望はライを見つめた。ライは少し首を傾げて微笑み、希望の言葉を待っている。  胸や中心を弄ばれ、何度も絶頂に追い込まれたことを思い出して震えてしまう。今は少し落ち着いてきたが、どこを触られても感じて、頭が焼き切れてしまうかと思った。次は戻れないかも知れない。    何度も与えられた快楽の衝撃で、頭がぼんやりとしている。そんな頭で、ぐるぐると一生懸命考えた。   (……お尻は変な感じだったけど、気持ちよくなるわけないし……)    希望は瞳を潤ませながらも、意を決してライを見つめる。小さくなってぎゅっと足を閉じていたが、黙っていればまた強引に暴かれるに違いない。  希望は足と、固く結んでいた唇を震わせて、ゆっくり開いた。   「……こ、ここだけにして……」    ぱかぁ、と足を広げ、自らさらけ出す。羞恥心で顔が燃えて、耐えられなくて顔を背けてしまった。ライが僅かに笑ったような気配がしたが、希望には見えなかった。

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