「っ、んっ…………はぁ」 　「お返し」といって、俺がしたのより数倍エロいキスをされている。巧さんとキスするの、マジで気持ちいい……。 　必死に応えようとするけど、力がうまく入らなくてされるがままになっていた。 　パジャマの裾から巧さんの手が侵入してきて俺の身体を確かめるように撫でる。 　その手が乳首をふにふにと摘まむから、変な声が出た。 「ひっ、……！　た、巧さんっ！」 「んー、どうしたの？」 　どうしたのじゃない！ 　その間も巧さんの手は止まる事なく、パジャマをたくし上げられる。 　唇が俺の胸の尖りをつついた後、舌でぬるりと舐められて、そこじゃ感じないはずなのに背筋がゾクゾクした。 「はぁ……、ぁっ、」 「気持ち良い？」 「あっ！　わかんな、んっ……」 　口の中でコロコロ舐められると、下腹がずん、と重たくなった。 　時折強く吸われて、思わず腰が跳ねてしまう。 　それでも巧さんは止まることなく俺の乳首をぺちゃぺちゃと舐めている。 　……片方ばっかり執拗に舐められて、もう片方は一切触ってくれない。 　乳首で気持ちよくなった事なんかなかったのに、触ってもらえてない方も触ってほしくなって、じんじんと疼いた。 「……んっ、たくみさん、そっちばっか、あっ……」 「こっちも触ってほしいの？」 「……はい、さわってほし、……ぁっ」 「ちゃんと言えて良い子だね」 　巧さんが口を離して、もう片方を口腔に含む。口に含んでない方も指できゅっと摘まれて、思わず声が出てしまった。 　ぢゅっ、と乳首を吸われると、お腹がじくじくと熱を持ってきたので快感を逃そうと身体を揺らしたら、勃起した俺のペニスと巧さんの硬いペニスが擦れてしまい余計気持ちよくなってしまう。 　でも、巧さんのも勃っているのがちょっと嬉しい。また俺ばっかり気持ちよくなってるかと思ったから……。 「乳首いじられただけで気持ち良くなっちゃった？」 　楽しそうに巧さんが聞いてくる。 　これだけ身体が反応しているから、嘘はつけなかった。 「は、い……っ、ちくび、んっ、きもちい……っ」 「うーん、いつかおっぱいだけでもイけそうだね。……頑張ろうかな」 　な、なにを頑張るんですか巧さん！　俺、これ以上巧さんに開発されたら絶対女の子とセックス出来なくなる……！ 　今だって昨日の快感を思い出して、お尻がきゅんきゅん疼いてるのに、これ以上別のところ開発されたらヤバい……！　巧さんにこれ以上乳首を触られるのは、危険すぎる……！！ 「やっ、やですっ……も、……んっ、きもちいーから……あっ、さわらないでぇ……っ」 「えー、そんな可愛いこと言われたらやめられなくない？」 　巧さんは歯を立てて優しく乳首を噛んだ。 「ぁあ……ッ！！」 　背筋からぞくぞくと快感が襲ってきて、思わず大きな声が出てしまう。 　やだって……、恥ずかしい、なんでやめてくれないの……！ 「たっ、たくみさん……ッ、ちくび、も、やだ……やめっ、ゃめて……！」 「……半泣きの顔も可愛いよ、葵くん。俺、新たな性癖の扉開いちゃうかも」 「ひっ……」 　……巧さんはすでにノンケ好き、処女厨という拗らせた性癖をお待ちだから、その扉は間違っても絶対に開けないでほしいと心の底から思った。