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第13話

 ていうか、またゴムつけてない……! 中出しされてるし……!  中で出されたものがじわじわと広がりお腹が熱くなる感覚は、男として何か大事なものを失った気分にさせられたが、それに少し興奮してしまった。  中に出されるのが気持ちいいなんて、ついこの間までの俺からしたら絶対に考えられない。昨日から未知の体験ばっかりだ、なんで……? 絶対おかしい……!  巧さんが最後の一滴まで俺のなかに出すようにゆっくりと腰を揺らした。 「んっ……」  イったばかりの敏感な身体は、そのゆるやかな刺激でも反応してしまう。  俺のなかに出し切ろうと動く巧さんのものをぎゅう、と締め付けてしまう。  まだ巧さんの性器が入っている状態で、お腹を撫でられた。 「あっ、……」 「今葵くんのここに、俺のが入ってるんだよ」 「……っ、ぁんっ」 「葵くんのここ、俺のペニス抜いて欲しくないって必死に咥え込んでる。可愛いね」 「あっ、そんな…………」  わけない……っ!  て、ていうか、なんか中のものが硬くなってるんですけど……?!  結局その後抜かずの一発、精液掻き出さないとお腹壊すよ? とお風呂場に連れて行かれて一発、食後の一発、ちゃんと覚えているのはそこまでだけど、とにかく散々喘がされて、出すものが無くなるまでイかされ続けた。    目が覚めるともう朝で、一日中セックスしていたのかと驚愕する。嘘だと言って欲しい。  昨日と一緒で、巧さんはベッドにいなかった。  こんな広いベッドで一人で目覚めるのは、やっぱ捨てられた感が半端ないから寂しいやら、いなくてホッとするやらで俺の心が荒れている。  いや、いたら襲われるかもしれないからいなくて良かった。流石にこれ以上ヤったらたぶん死ぬ。  今だって股関節がありえないぐらい痛いし……外れてない? 大丈夫? 俺の下半身千切れてない? まじでお尻の穴に縦に裂けてない……?   急に不安になり、痛む身体を無理やり動かしてバスルームへ転がり込んで鏡の前に立つ。 「うわぁ……エグい…………」  鏡の前に立つ俺は、下半身は千切れてないなかったけど、あまりに悲惨な姿だった。  首から下が噛み跡と鬱血だらけになっている。  服で隠れないとこは付けないでくれる気遣いを、なぜ数を減らす方向でも使ってくれなかったのか問いたくなるレベルで。    お尻の穴は鏡で見る勇気が無かったから、そっと手を這わしてみる。  裂けてはいない……けど腫れてない? 大丈夫なのこれ……。  とにかく、しばらく俺の尻も身体も絶対安静にしなければいけない事だけはわかった。

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