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第24話
「ん……」
下唇を食まれ、薄く口を開けるとぬるりと舌が入ってくる。
舌を絡めとられて、くちゅ、と甘い水音が響いた。
「……ふ、……んんっ」
鼻にかかったような甘ったるい声が漏れる。
やっぱり、巧さんとするキス気持ちいい………。
「……シャワー浴びようか」
巧さんが俺を抱き上げてバスルームに連れて行こうとしたが、首に回す腕に力を込めて引き止めた。
「ん? どうしたの、葵くん。首締まっちゃう」
「………もう、浴びてるから、ベッド行きましょう?」
やる気満々で来たみたいで恥ずかしくなって、尻すぼみな声になる。
「……はぁ〜、葵くん、俺をどうしたいの?」
ぐりぐりと頭を押し付けられて、少しくすぐったい。
そのまま二人でベッドへ倒れ込むと、巧さんにのし掛かる格好になってしまった。
ヤバい、巧さんの高そうなスーツがシワになっちゃう……!
慌てて巧さんの上から降りようとするけれど、腰をガッチリ掴まれて動けなかった。
「た、巧さん、スーツがシワになっちゃいます……」
「それは困るな。葵くん、脱がせてくれる?」
「えっ?!」
ぬ、脱がせるの?! 俺が?!
「はやく脱がせて?」
上体を起こして、ほらほら早くなんて急かしてくる巧さんは完全に俺の反応を見て楽しんでいた。
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