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第3話
「橋田くん起きてくれ!! 時間は大丈夫か!!??」
今日は普通に平日である。こんな激しくする予定も無く、無計画に家を飛び出して来たが、俺は勿論、今日も社畜だ。
あろうことか大事な会議も控えている。
俺もストレスが蓄積されてこんな暴挙に出てしまったのかもしれない。
そんな事より、橋田くんも社会人だろう。若く見えるがバーで酒を飲んでいたのだから少なくても未成年では無いはずだ。
「何時ですか?」
眠そうな目を開けて、気の抜けた声を出す橋田くん。
「8時だ」
俺はもう遅刻である。
「シャワーだけ浴びさせてくれ」
服は最悪会社に有るから何とかなる。
このまま走り込むしかない。
「8時!!?? ごめんなさい!!」
飛び起きる橋田くん。
橋田くんもどうやら遅刻だ。
「田中さん僕もシャワー浴びさせてください」
「えっ!??」
シャワールームに入ると同時に橋田くんも飛び込んでくる。
シャワーって男二人で浴びられるものだったっけ。
何とか二人でシャワーを浴び終え、シャワールームを、出る。
汗まみれの服を着るのであまり意味も無い気がするが、気分的な問題だ。
橋田くんがしっかりした子で、あんなにガッツいて『中で出してお願い!!』とか言った気もするが、ちゃんとゴムを付けてくれた様で中に出されなかったので、後処理が楽で助かった。
病気等を気にし、自己防衛かもしれないが、何しろ助かった。
「田中さん時間、大丈夫ですか?」
「いや、駄目だな。諦める」
「本当にごめんなさい。僕、寝ちゃって……」
「此方こそ年甲斐も無くガッツいてしまってすまない」
凄く良かったから……
申し訳無さそうに頭を下げる橋田くんに、此方も頭を下げた。
「あの、もし良かったらまた……」
「また?」
「僕の連絡先です」
橋田くんはメモ用紙に走り書きで電話番号を書いてくれた。
「こんな年寄りをまた相手にしてくれるのか?」
「大して変わらないでしょ僕達」
アハハと笑う橋田くんであるが、絶対に十以上離れている。
もっと若い子を相手にしたら良いのに……
そんな風にも思うが嬉しい気持ちも有る。
会った時はチンコが小さくても、下手くそでも構わないと思ったが、彼はチンコも大きいし、セックスも上手な手練であった。
激しく突いてくれるし。
橋田くんとのセックスは凄く良かったので、またしてくれると言うなら大歓迎である。
「お言葉に甘えて、連絡させて頂くよ」
そう微笑み返すと、橋田くんは可愛く笑って見せた。
「待ってます。でま、また」
「また……」
チェックアウトを済ませ、ホテルの前で別れた。
橋田くんは時計を気にして駆け足で去って行く。
時間が無い様だ。仕事に間に合えば良いのだが、申し訳ない事をしてしまった。
次は彼の休日を聞いてから誘うことにしよう。
俺はそんな事を考えながら、口煩い秘書に電話する事にする。
嫌だが迎えを頼むしか無さそうだ。
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