3 / 24
第3話
春。
受験を無事に終えた勇大は、翠璃ヶ丘学園の真新しいブレザーを身を包み、貼りだされていたクラス名簿を見ていた。
自分の名前をすぐ確認した勇大は、他のクラスの名簿に視線を移す。
「……あった……」
隣のクラスの名簿。
その中に、勇大は探していたその名前を見つけた。
『白川隆志』
『白い光束』と呼ばれているその人と一緒にサッカーが出来る。
勇大の胸は躍った。
入学後のオリエンテーションで入部届の用紙が配られると、勇大は即座にサッカー部と記入し、すぐに部活動に参加する事を決めていた。
早くあの走りを間近で見たい。
その一心だった。
担任に相談し、サッカー部の練習が放課後にあると知った勇大は、早速練習場所と聞いた第2グラウンドに向かった。
ともだちにシェアしよう!