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第23話

その後、僕と兄ちゃんは一緒に風呂に入った。 体を洗ってくれ、一緒に湯船に浸かった。 兄ちゃんを背中に、後ろから抱きしめられるように。 「プールであいつになにされた?」 「あいつ、て」 「祐也先輩だよ」 「...別に」 そう言うと、僕の顎を掴み、振り向かせると舌を伸ばしキスをされた。 「父さんだけじゃなく、先輩にまで...雄大の言う通りだな、兄貴の癖に...」 「違う」 「何が違うんだ?」 「祐也さんと最後までしてない」 「...されたかったのか」 「まさか」 と言うと、ギュッと強く抱きしめられた。 「信じていいんだな」 「うん、その...個室で水着に手を入れられて触られただけ」 「何処を」 僕は恥ずかしくて黙ってると、 「ここか?」 とアナルを触られた。 「ち、違うよ、前の方...」 「どっちにせよ、ムカつく...!あいつもお前にキスしたし」 「雄大...?」 「もう我慢できないわ。ずっと我慢してたのに」 「我慢、て...?」 「お前のここ」 と再度、優しくアナルを湯船の中で触られた。 「逃げ道、作ってあげたかったんだ、なんて言い訳だな」 「逃げ道...?」 「お前のアナル奪ってさ、お前が本物のゲイになるのが怖かった。俺以外の男に抱かれたくなるんじゃ、て」 「そんな訳ないじゃん...」 「わかんねーだろ」 また顎を掴まれ、キスされた。 「お前が思ってる以上にヤキモチ妬きだよ。俺」 「ヤキモチ妬かせない」 「モテるから、お前」 「モテないよ...」 「受けの仕方はわかる?」 「アナル洗わなきゃでしょ、わかるよ」 「なんでわかる?誰かとやった?ん?」 本当に兄ちゃん、ヤキモチ妬きみたいだ。 「ネットで調べてたから」 「そっか、なんだ」 安心したみたいだ。 「今夜、お前を俺のモンにする、覚悟しとけよ」 「とっくに兄ちゃんのもんだよ...」 僕は体を反転させて兄ちゃんと向き合った。 「大好きだよ、兄ちゃん」 キスすると、 「俺も、大好きだよ、春樹」 兄ちゃんからもキスしてくれた。

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