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第25話
俺、航太、20歳、一応、大学生、だが、ゲイビにも出演していたりする。
元彼に振られ、約1年。
元彼は実の弟のことが好きだとは知ってたが、弟、春樹も兄、夏樹のことが好きだとわかり、2人は現在、仲良く交際して、同棲中。
うちの弟は夏樹の弟、春樹に片思いしてる。
弟、雄大。春樹の同級生で17歳、春樹はおとなしくて可愛い...
雄大は正直、生意気。
なんだけど、最近、そんな一面を可愛いと思ってる自分がいる...
助けて、俺、しっかりしろ、俺。
「兄ちゃん。邪魔」
俺が洗面台で顔を洗い、歯磨きしてたら、後ろから体当たりしてきた。
俺は175センチくらい、痩せ型。
弟の雄大も同じくらい、だが、なにもスポーツしてない割には痩せてるのに筋肉がある。
「お前、なんかスポーツしてんの?案外、割れてんな、腹筋」
「スポーツ?セックス」
思わず、歯磨き粉を吹いた。
「汚ねーな、訳ねーだろ」
そうして、並んで歯磨きを始めた。
さりげなく、横目で雄大を見た。
つり目がちな大きな瞳が、なんだよ、と言いたげだ。
俺はとばっちりを喰らいたくなくて、洗面台を後にリビングへ。
最近、特に気性が荒い。
春樹に振られたせいか。
雄大は別にゲイ、て訳じゃ無さそうだ。
今まで何度か女を連れてきた事があったから。
リビングに雄大が来た。
朝食を終え、さっさと雄大は学校へ。
「送っていこうか、ついでだし」
「まぢで、ラッキー」
と雄大。
俺もラッキー。
はっきり言って、兄の俺から見ても、雄大はかっこかわいい。
ゲイビで色んな相手をするけど、片手にランキングするレベル。
「やっぱり、俺に似たのかな」
「は?なに独り言?キモっ」
口の悪さは俺似じゃない。
高校に着くと、じゃーね、とまたさっさと車を降りた。
生意気な奴め、と雄大を見たら、
ヒラヒラ、俺に手を振って、校門をくぐった、ちょうど春樹の姿も見え、雄大も笑顔になった。
夏樹と別れ、俺は度々、一人暮らしの部屋から実家に遊びに来てる。
そうこうしているうちに春樹に恋してる雄大に俺まで恋してしまった。
夏樹と春樹みたいに上手くいきっこない...。
なにしろ、雄大は春樹が好きだし、プラスかなり生意気。
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