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第26話

「ケイ、お疲れー」 事務所で打ち合わせしてたら、ゲイビの先輩、タクヤさんに声を掛けられた。 俺はゲイビ歴2年だけど、タクヤさんは現在22歳、ゲイビ歴4年。 俺と同じく、タクヤさんはタチ専門。 グラビアもやっていて、タクヤさんと絡みたくて面接してくる奴も少なくない。 俺と絡みたい、て募集に釣られて来る奴もいるっちゃいるんだけど。 「打ち合わせ終わったらメシでも行こうや」 学校を終え、打ち合わせを終えたら、18時過ぎてた。 一緒に居酒屋へ。 「奢るからいっぱい頼んでええで」 と言われ、お言葉に甘えた。 「あれ?航太じゃん」 そう、元彼、夏樹のバイトする居酒屋に来たのだ。 安くなるから。 カウンターを見ると春樹も来ていた。 と、その隣は...。 「兄ちゃんじゃん。奢ってよ」 まさかの雄大。 「あ、弟の雄大で...」 BOXで食べていた、俺と先輩。 「2人もこっちで一緒に食べようや、奢るしさ」 「やりーっ」 雄大はおバカさんなので、なにも考えず、タクヤさんの隣へ。 必然と隣には春樹。 「新しい彼氏?」 と、メニューを見ている2人に聞こえないように春樹が耳元で尋ねた。 「まさか」 と俺も小声で返す。 「航太の弟とは思えへんな、モテるやろ」 「全くモテへんです、関西の人ですか?」 「やっぱわかる?」 「わかっちゃいました笑」 「春樹は何にする?」 俺が春樹にメニューを手渡した。 4人で食事してたら、用もないのに、何度も夏樹が行ったり来たり(笑) 春樹が心配なんだろう。 かなり春樹に大してヤキモチを焼く、とは本人、夏樹から困った、と相談なのかノロケなのか聞かされてはいたが。 雄大とタクヤさんが関西の話しやお笑い芸人の話しで盛り上がってる。 「LINE教えてや」 「いいですよ」 なにも知らない雄大はLINE交換してた。 春樹は特に気にせず、コーラに焼き鳥。 恋人の兄ちゃんが焼きもち焼いてるぞ、とは言わなかった。 「あー、お腹いっぱい、ご馳走様でした!」 「ご馳走様でした」 2人がタクヤさんに礼を言った。 春樹は兄ちゃんがバイト終わるの待つから、と店に残り、雄大は帰宅することに。 俺もタクヤさんも飲んでた。 「明日、学校なんで、俺、帰る」 「俺も帰ります、今日はありがとうございました」 俺も奢ってくれたタクヤさんに礼を言った。 「いい人だったねー、タクヤさん。大学の友達?」 「あ?うん」 ゲイビの先輩、とは言えるわけはなく。

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