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第38話
夜は4人でカレーを作り夕飯。
自然の中で食べる食事はまた絶品です。
「はい。兄ちゃん、あーん」
またしても、春樹は夏樹に食べさせている中、航太はただひたすら1人でもぐもぐ。
隣の雄大の肘がガツガツ当たってくる。
「なんだよ、お前。いてーな」
「あーん、は?」
「は?」
「だから、ほら、俺に、あーん、は?」
暗くてわかりませんが、実は雄大は真っ赤です。
そっと、航太は自分の器からスプーンでカレーを掬うと、
「ほら」
雄大の口元に差し出すなり、パク!
「もっと!」
「ほら」
また、パク!
幾度も続き....
「...そろそろ、自分で食べたら?」
航太が言うなり、雄大が口元にスプーンを突きつけてきます。
無言でグイグイ、カレーの乗ったスプーンを唇に押し当てられ、航太もようやく、パク!
ここからはひたすら、雄大から航太への餌付けが止まりません。
「仲良いね、雄大と航太さん」
夏樹にぴったりと寄り添う春樹が微笑みました。
「春樹とお兄さんには負けるけど」
「もう腹いっぱい、雄大、もういいから」
兄の航太に言われながらも、餌付けが止められない雄大でした。
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