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第2話

とりあえず、人通りのある大通りにやってきた。 人がうじゃうじゃだ。 (今までは見上げてたのにな...) 思わず、その場で座り込み、体育座りのまま、行き交う人達を眺めた。 朝から夕方、どんどん日が暮れる。 朝はビシッとしてた人も夕方になると人が変わったみたいに騒いでる。 「ねえ、ずっと座ってるけど、家出か迷子?」 「家出?」 迷子はわかるが家出はわからなかった。 「幾つ?」 「幾つに見える?」 きょとんとされた。 「16~18...くらい?」 「まぢか...」 「まさか、記憶ないとかじゃないよね?」 (その手があったか!) 「そうなんだ、記憶が無くって気がついたらここに」 スーツ姿の22歳だという、ナカノさん、て人は朝、出勤の時に俺を見かけ、帰宅中にも同じ場所に座ってるのを見かけたので不審に思ったらしい。 「...だったら、警察に行こうか、何かわかるかも」 「け、警察!?」 警察は良くない奴ら、と猫仲間内では評判なのだ。 「いや、だ、大丈夫で、す」 という間にグーッと腹の音が鳴った。 「...もしかして、朝から何も食べてないの?」 「うん」 「じゃあ...とりあえず、うちに来る?」 と、野良猫の俺が家猫に昇格した! て、今は人間の姿なんだけどさ。トホホ。

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