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第4話

リビングに戻ると、部屋着を渡された。 1kだから狭いけど、寛いでね、と言われ、テーブルには魚の塩焼き、野菜、なんか茶色い水。と、白いごはん。 魚を摘み、両手で貪った。美味い! だが、ナカノさんの視線が痛い。 「箸、使えないの?」 「はし?」 橋? 「これだよ」 と片手で器用に2本の細い木を使いこなして見せた。 思わず 「すげー!」 と叫ぶと、ナカノさんは哀れみのような表情になった。 この日からナカノさんから箸の使い方の練習が始まった。 案外、半月したら慣れた。

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